カケンインドネシア/検品センター新設/ワンストップ対応へ

2013年02月27日 (水曜日)

 【ジャカルタ26日=宇治光洋】検査機関のカケンテストセンターを中心としたカケングループのインドネシア法人、カケンインドネシアは3月に西ジャワ州スバンに検品センターを開設する。インドネシアでの持ち込み検品にも対応することで量販店などの認証取得も可能になった。生地検査・製品検査から検針・検品までワンストップで対応することでアセアン地域での中核的役割を担う方針だ。

 カケンインドネシアは、カケンテストセンターと検品会社である㈱カケンの合弁で昨年4月に設立された。日本向け一般品質試験のほか、形態安定性試験など機能性試験にも対応し、欧米向け試験も実施する。羽生浩之社長は「設立から1年近くたち、認知度が高まってきた」と話す。㈱カケンの検針・検品業務とセットでの試験が行える点がカケンインドネシアの強み。

 こうした強みを一段と強化するため、西ジャワ州スバンに検品センターを3月に新設する。従来、検針・検品業務は出張検品が中心だったが、自社の検品センター保有で持ち込み検品ができるため「日本の量販店などからの検査機関認定の取得も可能になる」(井澤洋明副社長)。

 そのほか、試験業務ではニーズに合わせて機能性試験の試験項目も拡大する。検査サンプルの集配サービスも2月に開始し、依頼企業の利便性も高めた。日本人スタッフ4人が常駐し、「受付業務から完全日本語対応が可能なのもカケンインドネシアの強み」(羽生社長)となる。カケンテストセンターの香港、ベトナム・ホーチミン、タイ・バンコクの拠点とも連携しながら、アセアン地域での日系企業の試験・検品需要の獲得を進める。