三菱レイヨン/独自、差異化を追求/川下への提案も強化

2013年06月06日 (木曜日)

 三菱レイヨンのアクリル繊維事業部は2013年度、「独自性、差異化素材や川下への提案」(岩崎洋一アクリル繊維事業部長)などを強化することでポートフォリオ転換を図り、増収増益を目指す。

 岩崎アクリル繊維事業部長は「アクリル短繊維も中国企業などの追い上げが急ピッチで進んでいる」として、「ミヤビ」(極細)や「コアブリッドB」(導電性・光発熱)、「キュートリー」(消臭)など独自性、差異化素材の拡大や、大竹研究所(広島県大竹市)での新素材の開発に注力する考え。また、上海や香港の海外法人の現地スタッフも増強し、現地ニーズに合致した開発にも取り組む。

 資材にも力を入れる。現在、資材比率はアクリル短繊維の数%だが、10%にまで引き上げる。その一環として、11~13日までドイツ・フランクフルトで開催される世界最大の産業用繊維・不織布見本市「テクテキスタイル」にも初出展する。また、資材分野以外の海外展も引き続き積極的に出展する計画で「開発テーマの探索や川下との取り組み強化につなげる」考えだ。

 その他、グループ企業である三菱レイヨン・テキスタイルとの連携も強める。素材開発はもちろん「販売面でも共有化し、両社の販売増に結び付けていく」と言う。また、紡績糸生産は縫製のチャイナ・プラスワンの動きも視野に入れながら再整備を課題に挙げた。

 アクリル繊維事業部の12年度業績は上期の苦戦が響き、減収減益となった。ただ、下期は中国内需を中心に需要が回復、期後半の円安も寄与し、計画通りに終えたという。