旭化成せんい「プレシゼ」/14年末にはフル生産/電機、フィルターへ期待

2013年08月30日 (金曜日)

 旭化成せんいは2014年末、ポリエステルSMS(スパンボンド=SBとメルトブローの複合不織布)「プレシゼ」生産設備のフル稼働を目指す。

 07年秋、年産2000トンの専用設備を立ち上げたが「今上期も包装材料や膜支持体を中心に拡大しており、新用途に向けた開発も進んでいる」(丸尾弘スパンボンド資材営業部長)ことから、稼働率も高まってきた。今後、エレクトロニクスやフィルターなど大型の開発品の本格化も見込み、14年末にはフル稼働に持ち込む考えだ。

 プレシゼは均一性、優れた捕集性、高いバリア性などの特徴を持つが、設備導入後も需要家のスペックに対応するため、分散性や厚みの均一化など技術水準はさらに高まっており、ドイツ・フランクフルトで今年6月開催された「テクテキスタイル2013」では、機能紙に一段と近づいたスーパーフラットも発表している。

 こうしたプレシゼやコーヒーフィルター向けで拡大する熱成型SB「スマッシュ」を含めたポリエステルSBやナイロンSBを販売するスパンボンド資材営業部の今上期業績はほぼ計画通りとなる見通しだ。

 円安などを背景にした原燃料高騰のマイナス要因はあったものの、建材用途が好調だったほか、自動車資材用も横ばいを維持した。

 「産業資材用途は当初、全体的に落ち込みを予想したが、堅調に推移する」(丸尾弘スパンボンド資材営業部長)うえ、生活資材も雑貨用や成型ポリエステルSB「スマッシュ」によるコーヒーフィルターも計画通りだった。

 下期も既存用途は上期並みを確保できる見通しだが「開発品の販売が遅れる」との見方も示す。

 4月には原燃料高に伴いナイロンSBで1キロ当たり50円、ポリエステルSBは同40円の値上げを打ち出したが「満額ではないものの、理解を得られ比較的浸透できた」としている。