上海科懇検験服務/内販検査へ対応強化/ローカル企業も開拓

2014年03月25日 (火曜日)

 カケンテストセンターの中国拠点、上海科懇検験服務は中国国内販売に向けた業務に力を注ぐ。内販向けの検査業務は現在、全体の1~2割程度だが、将来的には3割ぐらいまで高めていく。日系企業はもとより、中国ローカル企業も開拓する。

 同社は中国国内向けに必要なCMA計量認証証書(中国内販試験検査機関の資格認定書)やCNAS(中国が国家基準として与える試験室認定)なども取得している。中国国内向けのニーズは増えており、牟田勝広総経理は「今後も認証項目拡大に取り組む」考えだ。

 さらに検査だけでなく中国内販用の商品の表示に関するアドバイス業務も手掛けている。中国には日本と違う混用率の表示の許容や表示要求事項がある。日系企業のニーズに応え、こうしたアドバイス業務もさらに充実させる。

 中国国内販売用の試験では日系企業向けだけでなく、中国企業にも顧客を広げる。現地検査機関との価格差はあるものの、検査後の改善に向けたアドバイスなどきめ細かいサービスを訴求し、中国企業向けも開拓する。

 また中国国内だけでなく、グローバルな対応も進めている。GBやISOの規格に対応した耐光試験機を現状の1台に対し、数台増やす計画だ。国際的な規格への対応を進めることで「外資系検査機関との競合」も見据える。