PVA不織布を開発/クラレ

2001年04月27日 (金曜日)

 クラレは独フランクフルトで開催されたテクテキスタイルで、溶融紡糸が可能なPVA樹脂「エクセバール」を使用したスパンボンド(SB)とメルトブロー(MB)不織布を発表した。(フランクフルトで西田貴夫)

 「エクセバール」は従来のPVA樹脂に比べ水溶性に優れることから配合糊材として展開する一方、溶融紡糸できる点を生かしてスパンボンドやメルトブローなど溶融紡糸する不織布原料としての展開を摸索しており、同展では「エクセバール」を使用したメルトブローとスパンボンドの原料販売の可能性も探るため、原反のサンプル展示を行った。

 同展で紹介したのは芯ポリプロピレン、鞘「エクセバール」からなるスパンボンドと100%使いによるメルトブロー。SMS(スパンボンドでメルトブローを挟み込んだもの)の可能性も示した。

 また、同展では不織布の原料として、割繊タイプの極細繊維「ランプ」の新タイプも発表。同繊維は中空タイプで割繊するため、従来の「ランプ」の11分割よりも多い13分割するため、単糸が0・2dと従来品よりもさらに細く、分割する時間も遅くなっていることから、主にスパンレース不織布向けに展開したい考えだ。

 両素材とも先月、米国のフロリダで開催された国際不織布見本市「IDEA01」にも出品し、注目を集めた。