2014春季総合特集トップインタビュー/アパレル編/菅公学生服社長・尾﨑茂氏

2014年04月22日 (火曜日)

今入学商戦は「いい結果」

 菅公学生服(岡山市)の尾﨑茂社長は、今入学商戦についてモデルチェンジ校の新規獲得や継続で「いい結果が出せている」と述べ、今期(7月期)の目標に掲げる売上高330億円(前期324億円)に対し「計画通りいくのではないか」との見方を示す。ソリューションをキーワードに他社との連携も強め、新しいビジネスモデルを追求する。

新ビジネスモデル追求

――社名を「菅公学生服」に改めてから半年以上たちました。

 何をしている会社か分かりやすくなりました。「カンコー」ブランドの由来である菅原道真公の原点に触れ、時代を先取る精神を見習い、新しいことに挑戦していこうという気持ちが一段と高まり、変えて本当に良かったと思っています。

――今入学商戦についてはいかがですか。

 消費増税を控えた3月の売り上げが前年同月比3割増と大きく伸び、物流面で多少の混乱がありました。しかし、これはある程度予想していたことであり、きっちり納品することができました。

 モデルチェンジ校の獲得については、新規校への採用という“攻め”と、継続してもらうという“守り”の双方で良い結果が出ています。首都圏、地方とも堅調で、これまでやってきたことの成果が表れています。

 体育衣料も商品企画の向上や、ダンスコンテストなどのイベント、学校の先生への支援活動などによってカンコーブランドの存在感をより高めてきたことで、売り上げが3年前から下げ止まり、上向きに転じてきました。「アディダス」も順調に推移しています。

――運送業やビルメンテナンス、介護向けウエアを扱う子会社のシーユーピー(岡山市)はいかがですか。

 前期は減収でしたが、今期は売り上げを取り戻しつつあります。景気に左右されやすい面がありますが、決して安売りせず、高付加価値の商品ラインアップで、引き合いも増えてきました。

――約5億円を投資して鳥取県大山町にスクールウエア生産の新工場の設立を進めています。

 名称を「大山工場」とし、旧来からあった大山工場(伯耆町)を「伯耆工場」に改めます。生産は詰め襟の学生服など重衣料が中心で、すでに従業員を20~30人雇用し、8月には開所式を開く予定です。当初は10月からの稼働を想定していましたが、若干前倒し、10月には本格稼働している状態にします。

――昨年11月に人材育成や経営コンサルティングなどの事業を展開するFCEエデュケーション(FCEE、東京都台東区)と業務提携しました。

 学校ではできないけども、当社がお手伝いしてできることはバリエーション豊富にあるはずです。FCEEとの業務提携もその一環で、子供たちの成長を応援する「カンコーマナビプロジェクト」をさらに高い品質に押し上げ、お客さんへの貢献を強めていくことが狙いです。

 例えば小学校の授業のなかで生徒に将来の“なりたい自分”をイメージさせ、夢を実現に導く支援をしていこうという「ドリームマップ」といった取り組みを始めています。夢や希望、ビジョンがなければ人は生きていけません。そういったことを考える機会を提供できればと思っています。

 昨年から展示会を「スクールソリューションフェア」として開き、他社も参加していますが、今後ソリューションがキーワードになってくることは間違いありません。当社としても手を組める企業があれば積極的に連携し、新しいビジネスモデルを追求していきます。

――岡山県立津山商業高校の「津山天神人形復活プロジェクト」を応援しています。

 道真公ゆかりの事業というだけではなく、町の活性化に一生懸命取り組む姿に心を打たれました。地域のために貢献していこうとする人材は、将来的に地域にとっての“宝”になるはずで、できる限り支援をしていきたいと思っています。

――7月期決算では売上高330億円を想定しています。

 消費増税によって多少のブレは出てくるでしょうが、ほぼ計画通り行くのではないかと思っています。

いま買いたいもの/ビジネスシューズ

 「最近は全国を歩き回っているだけに、靴底の擦り減りが早い」と話す尾﨑さんにとって、今欲しいものはアディダス社のブランド「ロックポート」のビジネスシューズだそうだ。1990年に当時のロックポートの副社長が、そのビジネスシューズを履いてニューヨークマラソンを完走する逸話もあるほどで、「値段も手ごろだし、軽くて履き心地がいい」。かつては著名ブランドの高い革靴も履いていたが、「もう戻れない」。

(おざき・しげる) 1998年尾崎商事入社。2001年取締役、03年専務。06年から社長。