特集「ITMAアジア+CITME2014」プレビュー/有力メーカー、ニーズに応える最新機種(2)

2014年06月06日 (金曜日)

オルガン針/テーマは“温故知新”

 オルガン針は“温故知新”をテーマに出展し、メリヤス針、ミシン針、不織布用針を多彩に紹介することで変化する市場に合わせた商品展開と情報発信で同社のブランドの浸透を進める。

 メリヤス針は、各編み機メーカーに対応した丸編み用ニードルと横編み機用ニードルを紹介する。近年の特殊糸による編み機の高速稼働に求められる耐久性を素材の探求から実現している。

 ミシン針は工業用、家庭用、刺繍用をそれぞれそろえる。細かなニーズに対応する幅広いラインアップを提案する。不織布用針は、フェルトのほか合成皮革、工業用資材など幅広い分野に対応した。オルガン針では素材や設備に応じた最適な製品を開発している。

 同社は中国市場だけでなく、生産シフトが進むアジア市場での拡販にも取り組む。(ブース:E4―C13)

島精機製作所/最新のWG機と成型横編み機

 島精機製作所は「ブレークスルー・テクノロジー―躍進する技術」をテーマに出展し、新機種として「SVRシリーズ」、「SWG061N2」、「SRY123」を出品する。

 成型編成によるニット生産での最新鋭機「SVRシリーズ」は、過去には「SESシリーズ」、「SSGシリーズ」などの機種で繰り返し業界水準を更新してきた実績を生かした。新たに生産性、操作性、品質を向上させることにより、水準値を一段と引き上げることに成功した。

 コンパクトなホールガーメント(WG)横編み機のシリーズ「SWG061N2」は、新たにR2キャリッジ・システムを搭載し、ヤーンキャリアの本数を増やすことで生産性の高い多色使いの編成を行えるようになった。編み幅は10から36まで対応することで手袋や靴下からニット小物や雑貨、そしてジュニアやレディースのアイテムまで幅広い生産が可能だ。

 「SRY123」は従来のV型ニードルベッドにループプレッサーベッドを2枚追加し、ループの押さえ込みを制御することで今までにない風合いのニットが可能となった。さらに金属糸やモノフィラメントなどの特殊素材の編組にも対応することで産業資材分野などの新しい分野への活用も期待できる。(ブース:E4―D01)

グロッツ・ベッケルト/編み・織り・不織布・縫製まで

 グロッツ・ベッケルトは、編み、織り、不織布、縫製までの各分野のニードルや準備機械を幅広く紹介し、同社の総合力を前面に打ち出す。

 ニット分野では丸編みニードル、釜、シンカーなど14のニッティングテクノロジーを透けて見える特別展示機で紹介するほか、会期中にはニット生産性向上のヒントが見つかる計算アプリを抽選で提供する。

 織機分野は、ワープタイイング機「コントマスターRS/3」を実機展示する。様々な糸種のタイイングが可能で、ガラス繊維など糸表面が平滑な繊維のタイイングにも対応している。軽量なボディやメンテナンス性の良さも好評だ。

 不織布分野ではフェルト針「エコスター」を紹介する。通常の針と比べ、仕上がり生地の表情がきれいであり、貫通抵抗低減による省エネ効果も実現した。縫製分野では各種ミシン針を紹介する。新たに開発したラベルスキャナーとアプリを使い、グロッツ・ベッケルトの製品情報を幅広く紹介する予定だ。

 メルセデス・ベンツEクラスを実際に展示し、車両分野でどれだけ繊維が使われているかを紹介するユニークな試みも行う。(ブース:E5―B01)

イテマウィービング/レピア、AJで旗艦機を提案

 イテマウィービングはレピア織機「R9500」、エアジェット(AJ)織機「A9500」を実機出展する。それぞれの緯糸挿入方式の旗艦機種だ。電子ジャカードメーカーのブースでもジャカード搭載機を披露し、カーシート地製織などを実演する。

 R9500は発表以来、好調なセールスが続くレピア織機の旗艦機。新設計のメーンフレームで高い剛性を確保し、振動を抑えながら高速回転での安定稼働能力が強みだ。レピア駆動機構はR9500用に再設計したプロペラドライブシステム「ターボプロップ」を装備。高い安定性と精度を確保する。今回展では、ストーブリのブースにも電子ジャカード搭載で実機展示する。すでに北陸産地の有力機業が成約しており、その機業の仕様でカーシート地の製織を実演する。

 一方、A9500はAJ織機の旗艦機。今回は最上級機である「A9500プレミア」を披露し、毎分1500回転の高速稼働を実演する予定だ。また、中国子会社の生産機も紹介する。新型レピア織機「R9000」、タオル用レピア織機「R880DT」を実機披露する。R9000はグロッセとソン&ソンのブースでも展示し、こちらはジャカード搭載機として紹介する。(ブース:E2―C01)

福原産業貿易/特殊な丸編み機に焦点

 福原産業貿易は、今回展では特殊な丸編み機に焦点を当て、シングルニット・ジャカードダブルフリース電子柄編み機「V―SEC7BF」を紹介する。

 V―SEC7BFは、コンピュータ選針によるフルジャカードのニットフリース編み地やインレー編み地を生産できるダブルフリース編み機。とくに裏毛が編めるコンピュータジャカード機は世界的にもあまり例がない。現在のところまだ世界に数台しかない(5月上旬時点)。

 給糸口も従来の48口から72口に増やすことで生産性も大きく向上させている。フリース裏毛はシーズン性がある生地だが、簡単に通常の電子柄編み機やメッシュ電子柄編み機に切り替えることができるため、1年を通して活用できる。オプションでストレッチフリース編み地を生産できる形にすることも可能だ。

 福原産業貿易は、ニット針や丸編み機の部品も生産しており、丸編み機と針の双方で高付加価値化を進める。ニット針では特許取得済の「e―needle」を紹介する。丸編み機の稼働時にはシリンダーと溝との摩擦で針に負荷がかかるが、e―needleは独自の針形状を採用して接触面積を減らすことで省エネを実現する。同社の調査では電気消費量を3~7%抑えることができるという。摩擦も抑えており給油量の節減や針の摩耗低減などの効果も期待できる。(ブース:E5―D01)

東伸工業/新型ヘッドで最高速毎時340平方㍍

 東伸工業は、新型プリントヘッド搭載のインクジェット捺染機「イチノセ2040」を披露する。

 イチノセ2040はプリントヘッドにリコーの次世代機構「Gen5」を24ヘッド搭載。東伸工業独自の高精度ベルト搬送システムによって1パス運転も可能だ。最高加工速度は毎時340平方㍍を実現した。1―5ドロップのバリアブルヘッドによって高精度で多彩なプリント表現が特徴だ。

 クリーニングインクのフルリサイクルシステムも搭載。インクコストの30%低減を実現した。高生産性とコスト削減を両立した機種である。(ブース:N5―E07)

セーレン電子/「デンシマチック―Zei」を紹介

 セーレン電子は、自動布目矯正機「デンシマチック―Zei」、布目検知システム「DS―V5」、自動密度制御システム「MM―200」を披露する。

 デンシマチック―Zeiは、高速、高精度、高矯正を併せ持った自動布目矯正機。細部にまでこだわった最高品質を実現する。

 DS―V5はセッター出口用の布目検知機。デンシマチックと連動することで布の残留や目曲りゼロを実現し、品質の安定化に貢献する。

 MM―200はセッターのオーバーフィードロールを自動でコントロールすることにより自動密度制御を可能にした。これらはいずれも品質の向上、安定化に貢献するソリューションとして提案する。(ブース:N5―G02)

セイコーエプソン/専用インクの優位性

 セイコーエプソンは中国現地法人としてITMAアジア初出展。「高品質、環境に優しい印花工芸を創造」をテーマに「シュアカラーF7180」「シュアカラーF6080」などの主力のインクジェット捺染機を出品する。

 同社は、「エプソン“活的色彩DS”サブリメイション・トランスファー・インク」で印刷した織物が優れた安全性を持ち、織物の使用指標(有害物質の残り・においなど)も第一等級を達成、認証証明書を取得していることなどを打ち出していく。

 乳幼児向け衣料用途でも安心という優位性を強調する。高品質・高利潤・高安定性などのソリューションで、中国のハイエンド捺染市場のトップを目指す。(ブース:N5―H02)

日阪製作所/中国生産の液流染色機

 日阪製作所は、中国生産する汎用液流染色機「サーキュラーCUT―CF―1LL」を重点提案する。CUT―CF―1LLは、日本生産の上級機「CUT―MR」の中国生産機。

 新構造によって有効内容積を約15%向上したほか、新開発の高温廃液水洗システム、低液釜洗システムによる時間短縮とランニングコスト低減、前後部の特殊内槽で、低温時から高温時まで安定した走行性を確保。事故率低減・再現性向上・人為差解消につながる新システム――なども特徴だ。環境面での評価も高い。

 付属装置として高温状態で染色槽内の染液を新水に液換置することで洗浄性向上と時間短縮、洗浄液削減、オリゴマー除去に効果を上げる高排水洗システムや、染液の最適なpHを得るpHコントロールシステムも紹介する。(ブース:E6―C02)

ミマキエンジニアリング/「500シリーズ」本格販売へ

 ミマキエンジニアリングは昇華転写の最上級機「TS500―1800」、ベルト搬送式インクジェットプリンター「TX500―1800B」を披露する。

 TS500―1800は圧倒的なプリントスピードと、鮮やかな発色、優れた乾燥性が特徴だ。TX500―1800Bはストレッチ素材も安定した生地搬送を実現するベルト搬送方式。高精細で高品質なプリントとともに500シリーズの基本コンセプトである高速性が特徴である。

 500シリーズは、これまでも中国の展示会で披露しているが、今回のITMAアジアをきっかけに本格的に販売をスタートさせる。(ブース:N5―C08)