旭化成せんい/資材用SBで海外強化/直接輸出50%が目標

2014年08月22日 (金曜日)

 旭化成せんいのスパンボンド資材営業部は輸出強化に取り組む。現在、直接輸出は10~15%を占めるが、これを50%にまで引き上げる。

 同営業部はポリエステルスパンボンド不織布(SB)、ナイロンSB、ポリエステルSMS(SBとメルトブロー不織布との複合不織布)「プレシゼ」などの販売を担当する。丸尾弘スパンボンド資材営業部長は「既存用途では需要が減少するものもある。新市場開拓は生き残るうえで、必要不可欠」と強調、プレシゼや熱成型ポリエステルSB「スマッシュ」、ナイロンSB、低目付SBなど独自品を武器に海外市場の開拓を強化する。

 プレシゼによる水処理膜の支持体やナイロンSBによるカーシート用スキンクロスなど日本国内で実績のあるビジネスを海外に広げる。そのための販促活動として、「テクテキスタイル」など海外展にも継続して出展していく。

 加工品の強化も課題となる。すでにプレシゼを使用した薄型・軽量ノイズ抑制シート「パルシャット」やスマッシュを使用した環境対応型フィルターバグ「デコブ」を商品化する。パルシャットはタブレットPC向けなどで評価されており、デコブも大型のフィールドテストに入っているという。

 なお、同部の2014年度上期販売量は前年同期比横ばいの見通し。カーシート用スキンクロスはじめ自動車資材が「消費増税前の駆け込み需要増の反動減が想定したほど落ち込まなかった」が、建材用が7月以降、失速。逆にカイロ用は7月から荷動きが活発化した。この数年、けん引してきたスマッシュも計画比ではマイナスも、前年同期比ではプラス。また、プレシゼも水処理膜用基材が着実に増加して柱になりつつあり、「その他新用途も生まれている」。

 しかし、原燃料価格上昇の影響で今上期、収益的には前年同期を下回る可能性が高い。とくに電力料金はじめ「用役費の上昇が収益を圧迫している」と言う。下期もコスト高の状況に変わりはない見通しだけに、スパンボンド工場でのスクラップ&ビルドなどにより長期的な視野で生産性の向上を図っていく。