水島アロマでのPTA生産撤退/東洋紡

2014年10月03日 (金曜日)

 東洋紡は2日、三菱ガス化学との折半出資による水島アロマ(岡山県倉敷市)でのポリエステル原料、高純度テレフタル酸(PTA)製造から撤退すると発表した。2015年3月末までに生産を停止し、水島アロマは解散手続きに入る。また、岩国事業所で生産するペットボトル用樹脂の製造も15年末に中止することも明らかにした。

 水島アロマは1970年設立で、粗テレフタル酸、高純度テレフタル酸を製造。年26万トンの規模を持つが、中国を中心とするPTAの過剰増設と需給バランス失調で、競争力が低下していた。

 東洋紡は水島アロマからPTAを購入し、繊維、フィルム、樹脂などを生産してきた。水島アロマの生産中止後のPTAについては安定した調達先を確保済みで、フィルム、機能樹脂などポリエステル関連事業は継続する。なお、これらに伴う連結業績への影響は精査中としている。