調査/学生服メーカー/少子化の波を乗り越える

2014年11月12日 (水曜日)

新規事業の立ち上げ相次ぐ

 厚生労働省は8月に13年の人口動態統計の確定数を発表した。出生数は前年より7415人少ない102万9816人で過去最少を更新した。100万人を割るのは時間の問題と言える。10年後新入生の数が19%減る見通しのなかで、学生服メーカーは相次いで新規事業を立ち上げている。

ヘルスケアは重点分野

 明石被服興業(岡山県倉敷市)は昨年から「ルコックスポルティフ」ブランドの介護者向けウエアを販売、今年8月からはメディカルウエアの販売にも乗り出した。ルコック全体では今期6億円、2年後には10億円の売上高を計画する。

 ルコックを導入した顧客の話を聞くと「非常に好評で、職場のモチベーションを高める一つのツールとして役立っている」と手応えを得つつあり、自社ブランドもルコックと相乗効果を出しながら販売を拡大する。

 トンボ(岡山市)はヘルスケア事業本部で培ってきたノウハウを生かし、“老犬介護”に特化した製品ブランド「With(ウィズ)」として、犬の歩行補助ハーネス(胴輪)「LaLaWalk(ララウォーク)」を開発した。日本で約1087万頭の犬が飼われているなか、うち7歳以上の“老齢犬”が52%を占め、ペットの長寿化が進み「人間と同様に新しい需要が生まれつつある」ことが商品開発の背景にある。

 商品は体への負担が一点に集中せず分散する構造(ラダーフレーム・実用新案申請中)など、独自技術を取り込んだ。サイズは大型犬、ダックス、小型犬の3種類で20品番を開発。価格は大型犬用が1万6000~1万8000円、ダックス、小型犬用が7000円となる。

 インターネットや動物病院、トリマー(美容院)を中心に販路開拓を進めており、予想以上の反響で「生産が追いつかない」ほど。新たな商品開発を進めながら、学生服、スポーツ衣料、ヘルスケアに次ぐ“第4の柱”として事業を育てる。

学童保育で相乗効果狙う

 菅公学生服(岡山市)は、学童保育事業に乗り出す。3歳から小学生を対象にした英語による学童保育「キッズデュオ」で、今月15日に岡山市内で1校目の開校を予定。7年後には同市内を中心に10校の開校を計画している。

 同事業は、拓人こども未来(東京都中央区)とフランチャイズ契約を結び展開するもの。英会話スクールのノウハウを融合させた学童保育・プリスクールで、英語を遊びながら学べるのが特徴。今回開校する「キッズデュオ大元」は全面積が173平方メートルで5つの教室があり、100人(定員は140人)の利用を見込む。

 英語教育の改革が進むなか、小学校高学年でも教科外の英語の授業が行われ、その低学年化も検討されていることがある。また、全国の共働きの世帯数は10年前と比べて10%増え、学童保育の利用者は60%増加していることも、新事業立ち上げの背景にある、

 同社は子供の未来を応援する「ドリームプロジェクト」などの取り組みを進めており、それらと相乗効果を出しながら、子供の夢と学びを応援する企業としての認知度をより高める。