東邦テキスタイル/帝人フロンティアと連携/「サンバーナー」に広がり

2014年11月13日 (木曜日)

 東邦テキスタイルのアクリレート系繊維「サンバーナー」が、優れた吸湿発熱性を生かして用途を広げている。糸、生地だけでなく、羽毛代替などに対応した中わた用では不織布に加え、粒わたも販売する。さらに帝人グループの帝人フロンティアとの連携も強化している。

 サンバーナーは、水分を吸湿することで繊維自体が発熱する。その吸着熱はウールの約3倍。さらに消臭性、pH緩衝性、吸水性、制電性、難燃性など様々な特性を持つ多機能快適素材でもある。

 当初はインナーウエアなど向けに糸、生地主体に販売してきたが、数年前から中わた用の展開もスタート。昨年来の羽毛不足にも対応し、粒わたタイプも開発し引き合いが活発化している。

 また昨年4月から帝人フロンティアを中核とする帝人の製品事業グループ傘下となったことで、帝人フロンティアとの連携も強化している。

 帝人フロンティアでもサンバーナーを使用したスポーツウエアや婦人ボトムなど向けに素材開発が進んでいる。11月26、27日、帝人フロンティアがテピア(東京都港区)で開催する15秋冬総合展「スピリット・オブ・フロンティア」ではポリトリメチレン・テレフタレート(PTT)繊維に続く、重点素材としてサンバーナーを打ち出す予定だ。