帝人フロンティア/グループ総合力発揮/「ソロテックス」用途拡大
2014年11月28日 (金曜日)
帝人フロンティア(TFR)は帝人グループ全体の総合力を発揮して素材・縫製一貫の製品ビジネスを拡大する。ファッション分野ではポリトリメチレン・テレフタレート(PTT)繊維「ソロテックス」の素材バリエーションを、衣料資材を含めて提案。ブラックフォーマルでもタイ拠点で対応する新加工を打ち出した。このほか、TFRグループの東邦テキスタイルも継続出展。新たにヘルスケアコーナーも設け、帝人グループの帝健が参加した。26、27日、テピア(東京都港区)で15―16秋冬総合展「スピリット・オブ・フロンティア」を開いた。
ソロテックスは欧米向けで好評の高密度タフタ「サイネックス」を強化する。中国、南通拠点での生産対応も整備し、欧米向けの実績もアピールしながら国内向け展開を本格化する。
ファッション衣料だけでなく、ユニフォームへの展開も広げつつある。ハリ・コシ感のある梳毛調素材「トリクシオン」との複合による、ストレッチ性と反発感を持つ高感性快適素材を披露した。オフィス向けに加えサービス関連にも広げる。
このほか、得意とするブラックフォーマルでは、タイの製織・染色拠点タイ・ナムシリ・インターテックスで開発した新濃染加工技術を打ち出した。同分野でのグローバル一貫展開を強化する。
同展にはTFRグループの東邦テキスタイルも出展。「セリナ」「マーフィルソフト」などを重点提案した。セリナは高バルキーアクリルと綿、その他の素材との混紡素材で、染色するとウール縮絨加工のようなハリ感、圧縮感を付与できる。マーフィルソフトは、インドの協力工場に技術指導し、スピードを緩める独自紡績でソフトな肌触りを実現する。
今回は新たにヘルスケアコーナーを設けた。特殊な積層加工技術を使い縦型と横型不織布を組み合わせたリバーシブルマットレスのほか、グループ企業の帝健も参加し、足の外反予防ソックス「ウェルリラ」や撥水性入浴介助ウエアなど取り扱い製品を並べた。機能素材とヘルスケアを融合させた商材を訴求した。