東レ/欧でプリプレグ本格展開/伊メーカーの事業買収で
2014年12月12日 (金曜日)
東レはこのほど、イタリアのサーティ社(本社・ロンバルディア州コモ県)から欧州での炭素繊維織物・プリプレグ事業を買収することで基本合意した。来年1月から、ミラノ県レニャーノのサーティの工場資産を継承し、東レ100%子会社のコンポジット・マテリアルズ〈イタリア〉(CTI)として事業を開始する。
東レグループは現在、欧州では、フランス子会社でPANプリカーサから一貫で炭素繊維の製造販売事業を行うほか、ドイツ子会社2社で炭素繊維織物を使用したCFRP部品事業を展開していく。
サーティの同事業は、欧州東レグループ炭素繊維の顧客として急速に事業を拡大。高級自動車分野では、後発ながら顧客へのスピーディーな対応で市場から高評価を得てきた。
東レは今回の買収で川中に当たる中間基材事業をグループに加え、欧州での一貫した自社サプライチェーンを確立。炭素繊維複合材料事業の基盤を強化した。今後、グループの技術をCITに移転しながら、グローバル販売チャネルを活用し、欧州地域以外へも事業拡大を目指す。