三菱レイヨン・三菱樹脂/炭素繊維事業を統合/15年度から新組織で

2015年01月08日 (木曜日)

 三菱レイヨンと三菱樹脂は、炭素繊維・複合材料事業の強化を目的に、三菱樹脂のピッチ系炭素繊維事業と三菱レイヨンのPAN系炭素繊維事業を統合する。三菱レイヨンが三菱樹脂のピッチ系炭素繊維事業を会社分割により継承し、4月1日付で両事業を統合した新組織を発足させる。

 両社は三菱ケミカルホールディングスを共通の持株会社とし、炭素繊維メーカーとしては世界で唯一、石炭ピッチ系炭素繊維とPAN系炭素繊維の双方の技術を単一グループ内に有する。PAN系とピッチ系の各炭素繊維を適材適所に配置したゴルフシャフト「ディアマナ」シリーズを三菱レイヨンが開発するなど、これまでもシナジーを追求してきたが、今後、世界首位のピッチ系炭素繊維事業に由来する知見をPAN系炭素繊維の領域に応用し、戦略重点分野の自動車、圧力容器、風力発電翼などへソリューション提案力を強化する。

 同時に、グローバル展開中のPAN系炭素繊維・複合材料事業の製造・販売・開発の事業インフラを活用し、ピッチ系炭素繊維事業の価値最大化も図る。