伊藤忠、米コンバースに出資/靴の商標権も取得

2001年05月24日 (木曜日)

 伊藤忠商事はこのほど、米コンバース社に資本参加すると同時に、日本におけるフットウエアの商標権を得た。伊藤忠はすでに99年11月にフットウエアを除く全分野の商権を取得しており、今回の資本参加に伴い、コンバース・ブランドの一元管理とトータルイメージの発信に取り組む。

 伊藤忠は、コンバース・ビジネスのパートナーとして同じ基盤に立ち、長期的な安定ビジネスを構築するため、資本参加を決めた。現在、日本市場における同ブランド商品の売上規模(小売りベース)はアパレル160億円、フットウエア240億円。フットウエアの生産はすでに米国からアジアへ移管され、全世界向けの供給体制ができており、伊藤忠は日本向け商品についても全世界向け商品ラインをベースに展開する。

 今回の資本参加により、伊藤忠は米本社の商品開発や決定事項の情報が的確に入手できると踏んでいる。

 コンバース社は1月に米連邦破産法11条(日本の民事再生法にあたる)の適用を申請し自主再建を目指していたが、4月12日に米連邦破産裁判所の承認を得て、伊藤忠が出資するフットウエア・アクイシジョン社に営業権を譲渡した。同社はすでに社名をコンバース・インク社に改め、新会社として経営に乗り出している。