東レACS「クレアコンポⅡ」/個人向けクラウドサービス開始/事前に高い関心呼ぶ
2015年04月03日 (金曜日)
東レACSは1日、CADシステム「クレアコンポⅡ」をパブリッククラウドで提供する「クレアパーソナルサービス」を開始した。昨年からユーザーに告知し、2月の「大阪ミシンショー」では多数の来場者を集め、開始前から関心の高さを示していた。
クラウドコンピューティングはユーザーのデータをインターネット上に保存するサービス形態で、ITインフラ資産を外部の事業者が提供するため、ユーザーはサーバーの保守やバックアップなどの運用コストを抑えられる。クレアコンポⅡはクラウド対応で、「プライベートクラウド」としてユーザー企業に個別のクラウド環境を提供していた。
今回開始したクレアパーソナルクラウド(パブリッククラウド)は個人が事業所の外からでも接続環境があればネット上のデータにアクセスできる形態で、作業環境の自由度が高まる。インターネット上で登録・契約・インストール作業が可能で、料金は日額制と月定額制を選べる。
多田明博社長は「ユーザーのほとんどがパタンナーだが、近年はワークスタイルの変化で、独立して個人で仕事を続ける人も増えている。職場の環境が変わっても同じCADソフトを使えれば便利」と狙いを話す。今後はウェブサイトでユーザー同士のコミュニティーや動画などのコンテンツを公開し、初心者からベテランまでより使いやすい環境を作っていく方針。「クラウドの浸透でITツールは“所有するもの”から“利用するもの”に変わりつつある。高性能で安心して使える服作りのツールとして提供していきたい」と語る。