東レ/部分バイオの車内装/5月のテクテキ初出品

2015年04月06日 (月曜日)

 東レは、5月4~7日にドイツ・フランクフルトで開催される世界最大の産業用繊維・不織布の国際見本市「テクテキスタイル2015」で各種高機能繊維などを訴求し、「新用途開拓につなげたい」(萩原俊彦産業資材事業部長)と言う。

 同展出展は今回で8回目となるが、産業資材事業部を主体に、短繊維事業部、自動車材料戦略推進室、東レ・モノフィラメント、トーレ・フロロファイバーズ〈アメリカ〉、マイクロファイバー事業部門などが共同出展する。

 産業資材事業部は、ポリフェニレンサルファイド(PPS)繊維「トルコン」、フッ素繊維「テフロン」「トヨフロン」をメーンに訴求。バグフィルター以外の新用途探索を目指す。とくにフッ素繊維では摺動材としての特徴をアピールする。

 初出展となるマイクロファイバー事業部門は、人工スエードでカーシート地用「ウルトラスエード」や産業資材用「エクセーヌ」を出品する。産業資材用は多色展開や立体成型などの特徴を訴求する。

 また、環境配慮素材「エコディア」からは、ポリ乳酸繊維と部分バイオポリエステル長繊維を展示する。とくに部分バイオポリエステル長繊維のカーシート地を初出品。すでに「来年発売の車種に採用が決まっている」と言う。

 東レ・モノフィラメントは、土木資材用に亀甲網ジオグリッドを提案、金網代替を狙う。ブースでは編み機を置いて実演する。

 萩原産業資材事業部長は「テクテキスタイルは世界最大の見本市であり、産業用繊維を総合的にアピールできる場。出展により、新たな用途展開につなげたい」と意欲を示す。

 産業資材分野の欧州展開はエアバッグ布を核とするが、そのほかは「まだまだ小さい。採算性を見ながらニッチ分野で高機能繊維を拡大していきたい」という。