アクリル短繊維/産資不織布用の開発活発/ナノファイバーや高難燃

2015年04月16日 (木曜日)

 アクリル短繊維メーカーが産業資材用途の強化に向けて新素材を開発、投入している。

 三菱レイヨンはアクリル短繊維のナノファイバー、東洋紡子会社の日本エクスラン工業(大阪市北区)は高難燃アクリレート系繊維「PX01」を開発、国内外で産業資材用の開拓を進めている。その一環として、両社とも5月4~7日、ドイツ・フランクフルトで開催される世界最大の産業用繊維・不織布の国際見本市「テクテキスタイル」に出展する(日本エクスラン工業は東洋紡ブース)。

 三菱レイヨンが開発したアクリル短繊維のナノファイバー「ナノアクリル」は機能紙(湿式不織布)用のショートカットファイバー「C651」でスタートし、現在、乾式不織布用のロングファイバー「D656」も開発している。同社の複合紡糸技術を活用したもので、アクリルとジアセテートなどを複合化、スパンレース不織布の水流絡合工程で繊維を分割、300㍍までの細さにする。

 これまで、ショートカットファイバーの国内販売を中心にワイパーや化粧雑貨など向けで、年間100㌧の規模にあるが、今後、海外販売も強化する。

 日本エクスラン工業は得意とするアクリレート系繊維で、高難燃タイプのPX01を資材用に投入する。非ハロゲン系、非リン系でLOI値38、UL―94規格でV―0という高難燃性を持つ。溶融もせず、燃焼時の煙の発生もほとんど無い。吸放湿機能やアンモニア・酢酸・アルデヒド類に対する消臭効果も持つ。すでに、寝具やシート地などの防炎用として欧米向けに販売実績もあるという。

 アクリル短繊維はフェークファー、インナー、寝装インテリアなどが主力用途で、ポリエステル長・短繊維、ナイロン長繊維などに比べて産業資材や不織布などが少ない。