ウィーン少年合唱団が制服寄贈/トンボ 制服博物館で収蔵へ

2015年06月05日 (金曜日)

 「天使」の制服、岡山へ――。ウィーン少年合唱団はトンボ(岡山市)が運営する「トンボ制服博物館」に団員の制服を寄贈した。3日、都内で関係者による贈呈式が行われた。

 同博物館では日本の学生服や軍服、民間企業の制服のほか海外の制服を多数展示。今年創業140周年を迎え、同社は収蔵品の拡張を進めている。「天使の歌声」として世界的に有名な同合唱団に提供を打診したところ、複製を含む3組を寄贈してくれることになった。制服はこれまで“門外不出”、「博物館の公益性が認められたのでは。光栄なこと」と同社の関係者は喜ぶ。

 制服は胸にエンブレムの付いたセーラー服。専用の工房で作られており、今回は19世紀の複製と現行のモデルが贈られた。

「制服に袖を通すと団員としての誇りが生まれる。とても大切なもの」と講演の責任者は説明する。

 同合唱団は現在、来日60周年記念として、4つあるグループのうち「ブルックナー組」の25人が日本各地で公演中。3日の贈呈式では団員が美しい歌声で童謡「ふるさと」などを披露。同社からはオリジナルのタータンチェックを配したマフラーを全員にプレゼントした。