ニッポンの技、ここにあり/テクテキスタイル見聞録(11)/来場3.9%増、過去最高

2015年06月10日 (水曜日)

 世界最大の産業用繊維・不織布の国際見本市「テクテキスタイル」。主催のメッセフランクフルトによると、今回展の来場者数は2万7418人(97カ国・地域)。前回(2013年)に比べて3・9%増で過去最高を更新した。海外からの来場者も2ポイント高い59%に達した。

 これは世界的に産業用繊維・不織布、そして同展に対する関心がより高まっていることを表す。ちなみに出展者数も、前回の1330社(48カ国・地域)に比べて4・4%増の1389社(52カ国・地域)と過去最高を更新している。

 こうしたテクテキスタイルに注目し、日本企業で今回初出展したところがある。短繊維不織布メーカーのフジコー(兵庫県伊丹市)と信州大学繊維学部だ。

 フジコーが単独で海外展に出展するのは初めて。「昨年2月にインドネシア工場が稼働したが、海外ではまだまだ知名度が低い。海外市場を拡大するためにはまずは知ってもらうことが必要」(松本泰一本社営業部長)と判断、出展を決めた。販売だけでなく、テクテキスタイル出展企業からの原料調達なども視野に、購買担当者もブースに詰めていた。

 インドネシア子会社のフジコーインドネシアはフィルターバグ用とOA機器のクリーニングロール用のニードルパンチ不織布を生産する。すでにフル稼働状態にあるが、さらに拡大するには海外の販路開拓が必要とする。「今回は知名度を高めるのが趣旨だが、次回は新商品を出したい」とも話す。

 一方、信州大学繊維学部は「日本で唯一、繊維学部がある大学として、海外でも存在感を表す」(吉田裕安材助教)ため、テクテキスタイルに初出展した。充実した国際ネットワークや共同研究体制、各種プロジェクト、教育・研究体制をアピールした。また、大学だけに文化交流も意識。ブースでは折り紙やお茶なども置いて来場者の関心を集めていた。同展には信州大学だけでなく、欧州大学・研究機関も数多く出展している。

 次回は2017年5月9~12日の開催。果たして日本の出展社はさらに増えるのかどうか。それは日本企業の産業用繊維・不織布に対する位置づけと正比例する。(おわり)