コニカミノルタ/超高速機を発売/「ナッセンジャーSP-1」/ITMA2015」に出展

2015年08月14日 (金曜日)

 コニカミノルタはインクジェットテキスタイルプリンター「ナッセンジャーSP―1」を2015年末に発売する。固定したプリントユニットの下を搬送される布(メディア)にプリントする「シングルパス方式」で、高生産性と高画質を実現する。発売に先立ち9月からイタリアの販売会社に実機を設置してプリントデモを開始、ミラノで開かれる11月の繊維機械展示会「ITMA2015」に出展する。

 同機はインクジェットテキスタイルプリンター用のヘッド、プリンター、インクのすべてを開発・生産していることで高速、高生産性、高画質を追求。シングルパス方式はプリントヘッドキャリッジを往復させてプリントする「スキャン方式」に比べ生産スピードが飛躍的に向上し、市場で求められるスクリーン捺染機と同等の生産スピードを持つ。

 高速でありながら、高い射出制御により画像は高再現性を実現。従来に比べ小液滴を射出可能な新規ヘッド開発と独自の射出制御技術により、大・中・小3種類の液滴量を打ち分け、より細やかな表現やグラデーション表現を可能とした。

 生産性の向上では、直結するダウンタイムを軽減するため、独自の画像処理技術により、スジやムラを目立ちにくくしながら、不良プリントの発生を軽減。また、プリントヘッドのモジュール化に加え、液滴の射出位置自動調整機能を備え、ヘッド交換時の調整時間を大幅に短縮する。

 ITMA2015には同機のほか大規模ロット向け「ナッセンジャー10」、中規模ロット向け「ナッセンジャー8」を出展。インクジェットプリンターの性能の向上とともにオンデマンド生産、無版やデザインの自由度、廃液や燃料の削減による環境性能が評価されている海外市場で、現地の販路を拠点に販売を強化していく。