ミラノからの手紙/「ITMA2015」報告(7)/織機・織布関連機器 1/高生産性は永遠のテーマ
2015年12月17日 (木曜日)
織機の開発で高生産性の追求は永遠のテーマだ。とくにエアジェット(AJ)織機では高速回転による高生産性は、織機の規定する最初の要素となる。
「ITMA2015」で高生産性を追求したコンセプト機を披露したのが津田駒工業。メーンフレームを新たに開発し、送り出しテンションロールやメーンシャフトには炭素繊維複合材料を採用することで高速回転を可能にする軽量性と剛性を実現した。
展示会場ではポリエステル長繊維使いポンジーを毎分2105回転で製織実演した。十分に実用可能な安定稼働を実現していることで来場者からは驚嘆の声が上がった。
一方、主力のAJ織機「ZAX9200iマスター」も電装をバージョンアップ。操作パネルも大型化し、マルチウインドウにも対応した。取扱説明書・メンテナンス情報を動画で見ることもできる。独自のダイレクトサブノズルシステム「DSS―II」や木地リードと共同開発したエアーセービングリード「ECO―II」によって高速回転での空気使用量削減を実現している。
一方、豊田自動織機はAJ織機「JAT810」を実機展示。独自の電子開口装置「E―シェッド」も広幅化するなど進化した。また、ウスターと共同開発した新型のエアセービング機構「ALPIN」も搭載することなどで高生産性と省エネ性を強化している。
さらに島精機製作所と織物用デザインシステム「APEX―T」を共同開発した。JAT810と連動することで織物デザインのシミュレーションだけでなく、最適な織機のセッティングや織り組織への調整などまで可能で、生産効率を最大20%上げることができるという。
日本市場では日本メーカーによるAJ織機、欧州メーカーによるレピア織機という住み分けが進んでいるが、世界的に見れば欧州の織機メーカーにとってもAJ織機は重要なカテゴリーである。とくにAJ織機に力を入れているのがピカノールだ。今回のITMAでもAJ織機「オムニプラスサマム」を実機出展し、多彩な製織実演を行った。
イテマもAJ織機を「A9500p」にバージョンアップした。新型ノズルを導入したほか、独自の「iリード」の導入で省エネ性能を25%向上させた。ドルニエもAJ織機「A1」を実機出展。ストーブリの電子ジャカードを搭載し、エアバッグ用のワンピース織物を製織実演するなど産業資材分野を明確に意識した提案に力が入っていた。




