生産性アップ&人と環境に優しく/JUKI 常務執行役員 縫製機器ユニット長 二瓶 勝美 氏/“スマート・ソリューション”発信

2016年04月07日 (木曜日)

 JUKIは「JUKI スマート・ソリューションズ」のコンセプトのもと、「人と設備を融合した生産システム」「ワンストップ・ラインソリューション」「IoTによるシステムリンケージ」の3テーマで最新鋭のミシン、自動機、自動化装置、デジタル化商品を175小間1575平方㍍で紹介する。コンセプトの背景と狙いとは。(ブース5―301)

〈新興国も「エコ&スマート」へ〉

 顧客のスピードが年々早くなっています。背景として中国、アジアの人件費の高騰が挙げられます。バブル時代には「日本の自動機は不要」と言われたほど人件費は低かったものですが、その後は中国で、次いでアセアンで縫製工賃は年々上がり、上昇率が毎年15%というケースもある。工場経営者は省人化と生産性の向上という二つの課題解決が求められています。

 工場経営者が2代目、3代目になると意識が変わってきています。単なるコストカットではなく、自然環境対策や従業員が安心して作業できる体制作りに努める「スマート&エコ」型の工場です。きっかけは、2013年にバングラデシュのダッカ郊外で発生した縫製工場の倒壊事故でしょう。危険な作業環境に世界中から非難の声が上がり、発注している先進国のアパレルメーカー、受注する工場側も環境や労働条件を見直した結果、現地では見違えるほど整備が行き届いた工場が増えてきています。当社に対しても、自動化による効率化だけでなく、工場全体のレベルアップを相談されることが多くなりました。

 要望に応えていくための新しいコンセプトがJUKI スマート・ソリューションズです。2015年のテックスプロセスやCISMAなど大型展示会で打ち出しを始めました。

〈設備と人の融合を支援〉

 製造業には自動化できる部分と人間の技術に頼らなければできない部分とが混在しています。これを整理し、パフォーマンスを最大に高めるための体制作りをサポートしていくのが当社の目標です。

 今回展の見どころは「スマートファクトリーゾーン」。縫製前工程のプリンターやカッティング装置(連携会社商品)などに当社のデジタル化ミシンや自動機、自動化装置などを組み合わせ、例としてポロシャツ縫製を想定し、これからの工場運営を提案します。プリントから裁断、裁断から無人搬送、縫製までの「ワンストップ・ラインソリューション」に、ネットワークシステムを導入し、最新のデジタル端末を使った仮想ファクトリーをデモンストレーションする予定です。

 次に「デジタルソーイングシステムゾーン」。縫製アイテム、素材の変更などに、アクティブに対応できるデジタル化ミシンを活用し「製品+ラインソリューション+IoT技術」を絡めた活用例を、デモンストレーションで紹介します。

 「ノンアパレルゾーン」は自動車シート、家具、スポーツシューズ、かばんの4つに分類し用途別に展示します。最先端の技術と新たな縫製システムで、人に優しいソリューションを紹介します。

 パートナー企業の出展も増えています。台湾のメーカー「SiRUBA(シルバ)ゾーン」に、アタッチメント、パーツコーナーを設置します。スマートファクトリーゾーンと「ニット・ファンデーションゾーン」では、ソリューションパートナーであるセイコーエプソン、島精機製作所、クインライト電子精工、ハシマの製品も紹介する予定です。

 今回の展示会を通してスマート・ソリューションズの具体的なご提案と合わせ、当社の総合力と多面的な活動で、お客さまの工場を生産性の高い、人と環境に優しいスマートな工場に進化させるサポートをさせていただきたいと考えています。ご来場お待ちしています。