トンボ/MC校は100校強へ/3月単月売上高は過去最高

2016年05月20日 (金曜日)

 学生服製造大手のトンボ(岡山市)は今入学商戦、制服をモデルチェンジ(MC)した約250校のうち、4割を占める100校強を獲得し、3月単月の売り上げとしては過去最高を達成した。安田和弘取締役販売本部長は、「学校をはじめとした顧客とのコミュニケーションを強化し、その積み重ねがMC校の獲得につながった」と話す。

 今入学商戦は、全国の学校への入学者数が前年に比べ1・3%ほど少なく、市場の環境としては「厳しい状況」(安田取締役)だった。しかし、昨年6月から組織を再編し「MD本部」「販売本部」を設置し、これまでよりも「顧客の要求や要望に応えられる体制にした」ことが少しずつ成果を表してきたことや、今年創業140周年を迎えるに当たって、トンボ140thアニバーサリーマーチャンダイジング(140AMD)」プロジェクトを推進してきた効果もあって、堅調にMC校の獲得ができた。

 スクールスポーツも「ヨネックス」がMC校を約100校獲得。自社ブランド「ビクトリー」も含めると、全体で約200校の獲得があった。

 来入学商戦に向けては140AMDで打ち出した新ブランドの販売を加速する。高校生向けの自由通学服ブランド「&be(アンビー)」は、制服があまり浸透していない地域を中心に開拓を進め、新しいアイテムを増やしながら、少しずつ市場を広げる。

 学校別注用途へ打ち出す、人気の制服ブランド「イーストボーイ」は、来入学商戦から販売を本格化。知名度のあるブランドだけに学校へ提案しやすく、「反応がいい」ことから「学校に受け入れてもらえるようアピール」しながら5~10校の採用校を目指す。

 来年の入学者数も今年より1・5%ほど減る見通しだが、「学校のニーズをとらえながら新商品を打ち出す」ことで、MC校獲得の拡大につなげる。

 同社は6月から7月にかけて総合展示会を開催する予定で、「制服検討委員会2016」をテーマとして、世界の制服や、最新MC校の展示、ロキャロン社のタータンチェックの新柄などを披露。大阪が6月27、28日にハービスOSAKA(大阪市北区)、名古屋が6月30日、7月1日に名古屋国際会議場(名古屋市熱田区)、東京が7月6~8日にJPタワーホール&カンファレンス(東京都千代田区)で開く。福岡でも規模を拡大し、7月11、12日に電機ビル共創館(福岡市)で開く。