繊維ニュース

情報面から相談までサポートする

2016年07月05日 (火曜日)

アパレル・小売業の新ケアラベル対応をサポートする検査機関、資材企業を紹介する。

〈カケン/新表示の情報提供に注力/地方やアジアでセミナー〉

 カケンテストセンター(カケン)は新ケアラベル対応セミナーを内外で開催している。7月には1日の今治を皮切りに、福岡(13日)、新潟(14日)、神戸(20日)で実施する。海外では中国に続き、韓国(5日)、香港(7日)、インドネシア、ベトナム、カンボジアでも開催を予定。セミナーなどを通じた情報提供に注力する。

 6月23日に都内で開かれたセミナーには約120人の受講者が参加した。内容も新ケアラベルの具体的な表示の付け方に踏み込んだものである。

 大手アパレルは専門の品質管理室などで対応する。しかし、そうした部署のない中小アパレルや組合加盟外のアパレルは情報量が少なく、現行表示の切り替え作業に戸惑っているのが実情である。

 カケンは業界が新ラベル取り付け作業時期に入ったため、実際の製品事例を元に、新表示作成手順、注意事項などを説明。「金属が使用されている商品の漂白剤の扱い」「商業ドライクリーニングの実情に合わせた記号の選択」「タンブル乾燥処理記号の扱い」などグレーゾーンを含んだ注意点も盛り込んでいる。

 「4月から10回開き、受講者は1000人を超えた。海外でも7回開き600人を集めた。アパレル、商社、小売業からの問合せも続いている。企業個別セミナーにも応じる。トータルサポートの対応支援を今後も行っていく」と心強い。

〈QTEC/試験用負荷布を販売/個別セミナーでも対応〉

 「アパレルの新ケアラベル切り替えは17春夏シーズンからになりそうだ。品質管理室のない中小アパレルからの相談が多い」。日本繊維製品品質技術センター(QTEC)の顧客サービスチーム・竹内大祐氏は、アパレルから上限情報などの質問を受けている。

 QTECは昨年来、新ケアラベル関連セミナーを東京、大阪、名古屋で行い、海外でも中国、バングラデシュ、タイで現地企業を対象に開いてきた。現在は、企業ごとの個別セミナーを行っているところだ。

 「昨年のセミナーは家庭用品品質表示法に関連する繊維製品品質表示規程が改正されたといった概論的な内容だった。今年は実際に付け替える具体的なラベルについてのセミナーが中心。実際の商品を見て、新JISの絵表示にするワークショップ形式のものも」行っている。

 組織的にも情報収集や社内研修などに対応している。「絵表示は素材、商品の価格帯など業界ごとに対応の違いが出てきそうだ」と言う。

 また、QTECは新JIS対応の負荷布も各事業所で販売する。これはJIS L1930の規定に合った試験用の布で、セルロース系繊維製品に使用するⅠ型(綿100%織物、92×92センチ)と、合繊および混紡製品に使用するⅢ型(ポリエステル100%編物、20×20センチ)がある。

〈ニッセンケン/商業ドライ試験に対応/22日に東京でセミナー〉

 ニッセンケン品質評価センター(ニッセンケン)は新JISケアラベル対応で、商業ドライクリーニング試験を3月に開始している。

 東京事業所では「JIS L1931―2 パークドライクリーニング」と「同1931―3 石油系ドライクリーニング」の両規格に基づき、溶剤中への水添加を含む試験を行う。検査機関でドライクリーニング実機を有するのはニッセンケンだけである。

 クリーニング事業者と同じ設備を備えることで、単品で指定条件に合わせた商業ドライクリーニング試験ができ、顧客の短納期対応にも応じられる体制である。

 また、新JISに関する問い合わせには本部試験部が法律の解釈などに対応。東京事業所蔵前ラボの品質コンサルティングチームが中心になって、新JIS対応セミナーや個別セミナーも開いている。「このケアラベルでいいのか、組み合わせ表示は適正かなど実際の表示についての細かい相談が増えている」ようだ。

 「法令等基礎セミナー」では6月の大阪に続き、22日には東京都千代田区の東京しごとセンター地下2階講堂で、新ケアラベル対応を含めたセミナーを開く予定だ。具体的な表示作成を盛り込んだ内容である。さらに普及啓発活動として新JISの説明印刷物を製作し、取引先や消費者団体などにも配布してきた。

〈東京吉岡/マニュアル改訂版を発行/ミニガイドブックも人気〉

 東京吉岡は「顧客の新JISケアラベル対応は17春夏物からが中心」とみる。顧客サービスとしてさまざまな印刷物を製作し、5月に配布した「新取扱い表示記号ミニガイドブック」は2000部発行したが、店頭の販売員の説明にも便利と好評だ。顧客からは「同ガイドブックを自社用に別注してほしい」といった要望も入っている。

 このミニガイドブックは8・5×5・5センチに畳めるコンパクトなサイズだが、表示記号の説明のほか、取扱い表示記号の新旧対比表も片面にあり、変更ポイントも分かりやすい内容だ。

 同社はケアラベル変更に伴う情報サービスに注力してきた。昨年5月に「新取扱い表示記号・共通コード早見表」とこれをコンパクトにまとめた「早見カード」を作成し、顧客に配布した。12月には「新取扱い表示マニュアル JIS L0001ガイド」を700部発行したが、「2週間でなくなった。さらに700部を増刷」している。こちらは、ミニガイドブックよりさらに詳細な説明を行っている。

 また、これまで「品質・取扱い表示マニュアル」を小売り・アパレル向けの業務用として取引先に配布してきた。今回の変更に合わせて、6月末に改訂版(約160ページ)を2000部発行。今後は同マニュアルの英国、仏国、中国、台湾、韓国語版も改訂していく予定だ。