タイフジボウテキスタイル/独自の原糸販売を強化/全体の30%に拡大計画
2016年07月28日 (木曜日)
【バンコク=星野公清】フジボウグループのタイフジボウテキスタイル(TFT)は、生産効率のさらなる向上に注力するとともに、独自での販売を拡大する。中期的には「TFT独自で販売する比率を紡績全体他の30%に高める」(岩國信利社長)方針だ。
TFTは紡績2万錘、編み機20台を設備。紡績は20~80番手の純綿糸、ニットは肌着用のフライスやスムースを中心に生産する。糸は日本のフジボウテキスタイル向け、ニットはフジボウアパレルが展開する肌着向けが主力となっている。
今上期は日本市場の市況低迷の影響を受けている形だが、今後に向けてはローカル企業や日系企業に向けた独自の原糸販売を強化して稼働率を高める。
現状は紡績生産量のうち独自販売は3~5%だが、中期的には30%に高める計画だ。(1)番手や撚りなどバイオーダーでの対応が可能(2)バルクで1トンからと少量のオーダーに対応可能(3)高い品質管理力――などを強みに拡販を図る。強撚など特徴ある糸を中心に、ニットアウターなどの用途に注力する。
生産面では人材教育を強化して生産効率向上をさらに図るとともに、細かな取り組みを積み重ねてコストダウンを進める。ニットでは市場のニーズに対応しながら長繊維との交編など品種を広げるとともに、生産効率を高めてコストダウンを図る。