明石スクールユニフォームカンパニー/今期売上高255億円計画/達成に向け順調なスタート

2016年09月21日 (水曜日)

 学生服製造大手の明石スクールユニフォームカンパニー(明石SUC、岡山県倉敷市)は今期(2016年6月~17年5月)、売上高255億円を目標に掲げる。来入学商戦に向けて制服、スクールスポーツでのモデルチェンジ校の獲得が順調に推移していることから河合秀文社長は、「この数字は達成可能とみている」と述べた。

 前期は売上高、利益とも過去最高だったことについて河合社長は、「学校別注、制服店頭商品、スポーツ、企業向けユニフォームのアクティブチャレンジの4事業部とも健闘した結果」と言う。

 明石SUCを立ち上げ製販分離の新体制となり、「顧客から今までの企画、販売、生産の一体感が失われるのではという心配をされた」ものの現状では問題はなく、明石SUCの名称から「何をしている会社かすぐに分かり、親しみをもってもらいやすくなった」ことからリクルート面が強化された。

 これまでのトップダウンの体制から、人材育成も強め若手に任せる場面も増加。協力工場など現場に足を運び直接自分の目で見る機会を作るなどで、「自分なりの課題を見つけて取り組む」企業風土が育ってきた。

 そのような若手社員を中心に新たな商品企画を強化しており、AKB48グループの衣装制作など手掛けるオサレカンパニー(東京都千代田区)と共同企画の制服「O.C.S.D.(オサレカンパニー・スクール・デザイン)」もその一環。17~18年度の新入学生対象の制服として中学校・高校で6校の採用が既に決定した。公式ブランドサイトを作り、新制服導入を検討する学校や入学希望の生徒への発信を強める。

 設備投資では、詰め襟服を中心に生産してきたアクシーズソーイング(沖縄県糸満市)を拡充し、第2工場を立ち上げた。営業拠点も集約、事務所や倉庫も併設し、既存工場に比べ1・5倍以上の大きさで、自動裁断機(CAM)も導入する。詰め襟服の生産だけでなく、ジャケットなど別のアイテムの生産にも乗り出す。

 さらに名古屋支店では自社ビルを建設し、5階の建ての事務所棟と3階建ての物流棟を設けた。東海地方の市場拡大に対応するとともに、学校別注でエリア在庫が増加する傾向を見据え物流機能の強化も進める。