今日から「AFF・東京2016」/市況低迷下の日中関係さぐる/420社が集結、30日まで

2016年09月28日 (水曜日)

 「AFF・東京2016」が、今日28日から30日までサンシャインシティ文化会館B、C、Dホール(東京都豊島区)で開かれる。AFF(アジア・ファッション・フェア)は繊維・アパレルOEM(相手先ブランドによる生産)・ODM(相手先ブランドによる企画・生産)の展示会としては日本最大級。アパレル、服飾品、素材、副資材、ホームテキスタイルなどの関連メーカー・商社約420社が出展し、総面積8500平方メートルに490ブースを構える。(最終面に関連記事)

 出展企業の国別内訳は中国が404社で次いでカンボジア9社、ミャンマー6社、バングラデシュ5社、日本2社、パキスタン1社、ベトナム1社。アジア全域を対象に出展企業を広く求めるようになってから3年目となるが、中国企業が96%を占め圧倒的に多い状況だ。

 アパレル輸入統計を見ると中国からの輸入は数量、金額とも減少傾向にあり、シェアはいずれも7割を切っている中でこうした状況は日中関係の密接さを改めて示していると言える。

 こうした中で今回展の規模は前回の東京展に比べ、20社18小間増えたが、日中経済貿易センターの山田寧専務理事は「中国国内の景気減速が要因の一つになっている」と指摘する。景気減速による受注減少を補おうとする動きが、同展への出展を通じた日本からの受注獲得に向いているという側面がある。

 ただ、市場が低迷している状況は日本も同じ。その状況下で新たな取り組みを引き出すには、コスト、QR、企画力などでよほどの差別化要素を持った“得意技”が必要だ。展示会でのその打ち出しが、依然として密接な日中繊維貿易の方向性を示すことになる。