トンボ/時代反映したアイデア満載/「いい服の日」イベント

2016年11月30日 (水曜日)

 学生服製造大手のトンボ(岡山市)は29日、玉野本社工場(岡山県玉野市)で「いい服の日」のイベントを開いた。同社従業員、学校関係者など約300人が参加し、標語やアイデア提案、新設されたデザイン画や写真コンテストの優秀作品を披露。時代を反映するようなデザインやアイデアが紹介され、会場は盛り上がった。

 いい服の日は「11月29日」の語呂合わせで制定し、2007年から進めるブランディング活動の一環。イベントは今回で7回目となる。商品のアイデア提案の応募は一般が204件、社内が119件、学校が21校から477点の計800点(前回795点)、標語は社内のみで932句(同794句)。アイデア提案ではこれまでデザインに寄った提案も数多く見られたことから、学校応募に限りデザイン画も募集。22校から311点が集まった。写真は社内応募のみ18点だった。

 優秀賞としてアイデア提案では「タオル一体型Tシャツ」「動きラクラク詰め襟」を選定。デザイン画では「ジェンダーレスな制服」「女性男性化・男性女性化制服」などを選んだ。これらは入選作品も含めサンプルが作られ、社員モデルによるファッションショーで披露された。

 ジェンダーレスな制服を考案した山口県立厚狭高校の小林明日香さんは「学生服は学生の間にしか着ることができない。残りの学生の時間を楽しみたい」と受賞の喜びを表した。

 同社の近藤知之社長は、今回ジェンダーレスといった時代を反映するアイデアが出てきたことについて「実際、学校から要望が多くなっている」と指摘。「ヒントになるデザインをもらい、商品化し、それを喜んでもらえればうれしい」と話した。