副資材メーカー/RFIDタグ生産急拡大/17年は対応力強化が鍵
2017年01月12日 (木曜日)
RFIDタグの需要が急拡大している。タグ生産事業を展開する大手のナクシス、テンタック2社によると、2016年の生産枚数は15年に比べ、2~3倍に増加。今年も同程度の伸びを予想しており、こうした需要増への対応力強化が今後、同事業での優位性確保に向けて鍵となりそうだ。
RFIDはICチップを利用する、バーコードに代わる新たな商品管理システム。製品の下げ札などに個体情報を書き込んだICチップを埋め込み、そのデータを、電波を通じて非接触でスキャンできる。複数のタグを一括して読み取ることも可能で、棚卸や入出荷管理といった在庫管理で店舗や物流倉庫での付帯業務にかかる時間を大幅に短縮するなどの効果を期待されており、セレクトショップでは先行して導入が進む。
RFIDタグ生産の国内最大手、ナクシスの前田考一RFID推進チームマネージャーによると、2016年度(1~12月)の生産枚数が15年度比300%増となる見込み。17年度も200%増を想定しており、RFID導入の本格化を受けて右肩上がりの状況だ。
テンタックの瀬川哲哉取締役情報システム部長も「16年はブレークした1年になった」と需要が急拡大している状況を指摘。16年度(同)の生産枚数見込みが「倍増では利かない」規模になるほか、17年度も「16年以上の大幅な伸びになる」と話す。ビームスをはじめとする大手セレクトショップとの連携深化がけん引役になると期待する。
こうした急拡大は、特にこの2年が顕著で、相当数の問い合わせが舞い込んでいるという状況認識が両社に共通する。その背景には衣料品消費の低迷や店頭販売員や物流現場での人員確保難を受けた業務効率改善ニーズがあり、その解決策としてRFIDによる商品管理が注目されているようだ。店頭での在庫管理だけでなく、物流倉庫での入出荷管理に、サプライチェーンの上流に向かって関心が高まっているという見解も一致する。
需要の急増に対して、17年は対応力の強化が課題となる。織ネームやラベルなど商標資材を主力とする両社は国内と中国、東南アジアで工場機能がある拠点全てにRFIDタグの生産ラインを導入し、適地生産戦略を基本方針とする。増能力投資も随時、実施していく方針を持つが、生産設備の技術革新のスピードも加速しているため、どのタイミングで新たな投資に踏み切るかの見極めも必要になる。
同時進行で差別化戦略も強化する考えで、ナクシスはRFIDタグを共通資材化して各販路に提案することでコスト競争力を創出する。テンタックはインクジェットプリンターによる高速度加工機を自前で開発するなど、モノ作りの内製化を重視し、品質へのこだわりをアピールする。




