「インターテキスタイル上海」開幕/中国内販拡大へ強み訴求/日本館に高い注目
2017年03月16日 (木曜日)
世界最大級の服地・副資材見本市「インターテキスタイル上海アパレルファブリックス春2017」が15日、中国・上海市の中国国家会展センター〈上海〉で開幕した。日本企業は19社・団体がブースを構える「ジャパン・パビリオン」を中心に約30社が出展し、日本企業ならではの高品質や先端素材、短納期・小ロット対応など、内販の拡大に向け各社がそれぞれの強みを訴求。同パビリオンは初日午前中から多くの来場者でにぎわっている。会期は17日まで。
今回展の出展者数は26カ国・地域の約3300社(前回春展は3155社)、出展面積は18・7万平方メートル(同15・6万平方メートル)で過去最大規模だ。今回もホームテキスタイル展「インターテキスタイル上海ホームテキスタイルズ春」、アパレル展「中国国際服装服飾博覧会(CHIC)」、糸展「ヤーンエキスポ」、ニット展「PHバリュー」との併催となった。初日午前中は天候にも恵まれ、来場者の出足は順調。
今回展は、婦人服地と副資材のローカル企業の出展者が大幅に増加。機能素材メーカーも若干増えた模様だ。
「国際館」には、約470社の海外企業が参加。目玉の一つである「ミラノ・ウニカ」(イタリア)には、約50社が出展。日本企業は「ジャパン・パビリオン」の18社のほか、スタイレムと小松精練が大型ブースを設けるなどしている。
今回展も「副資材」「デニム生地」「サステイナビリティー」「機能性テキスタイル」などの専門コーナーが設置された。この中で、春展では初となるレンチングと取り組み先企業との合同パビリオンが注目されている。
ジャパン・パビリオンには、初日から多くの来場者が訪れ、注目度の高さをうかがわせた。
中でもひときわにぎわいを見せたのがサンウェルのブース。同社はハリ・コシ感を持つ綿の高密度素材や天然素材のような風合いのナイロン使いタッサーなど、18春夏の新作を目玉としてアピールしている。
宇仁繊維は、光沢素材や透け過ぎない上質な生地、軽量でハリ感のある素材などを前面に打ち出し、人気ブースの一つになっている。
双日ファッションは日本、中国製素材を1反から購入できるサービスを訴求。インターネット通販専属やオーダーメードのブランドからの引き合いが増えており、今回展でも短納期・小ロットのニーズがある小規模ブランドの新規開拓に注力する。
日鉄住金物産は、機能素材や後加工など、高付加価値の布帛素材を中心に出展している。3回目の出展となる今回は、新規開拓に満足せず、内販の柱になる規模の大きな顧客を増やすことを目標に掲げている。
スタイレムは、数年ぶりに同展に出展した。これまでは個展を開いてきたが、同展と個展の同時開催にし、改めて新規顧客の開拓に注力していく。