AFF15周年/30回展開催に寄せて/中日繊維業界の交流の場に
2017年04月05日 (水曜日)
「AFF・大阪2017」が11~13日、大阪市中央区のマイドームおおさかで開かれる(6~9面にAFF特集掲載)。第30回となるAFF(アジア・ファッション・フェア)展の開催に当たり、主催者の親会社である中国中紡集団公司の袁飛総経理から寄せられたメッセージを紹介する。袁氏は、中国農業銀行を経て中糧集団入り。2014年に中紡集団に移り、同集団の中国共産党規律検査委員会書記。17年3月から現職。52歳。
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中国と日本は繊維アパレル分野で重要なビジネスパートナーです。中国貿易統計によれば、中国繊維製品の日本向け輸出額は200億ドルを上回っていますし、日本のアパレル輸入額に占める中国のシェアは60%以上維持する最大の供給国となっています。
さて、当社が中国最大の綿花貿易企業として発展してきた60年間の歴史を振り返ると、日本の繊維業界との強固な協力関係を基盤としてきました。
中紡の対日貿易の始まりは1950年代にまでさかのぼり、双方が「中日貿易三原則」の下、信頼関係を築いてきました。この活力を受け継いでいるのがAFF展です。
AFF展が始まる前の2000年代より以前、日本企業は中国のサプライヤーを探すために訪中して、中国内の展示会を訪れたり、各地を視察したりしなくてはなりませんでした。中国側も同様に日本のパートナーを地道に探さなければなりませんでした。
そこで、われわれが2003年に「チャイナファッションフェア」(CFF=現AFF)を創設、中国の優秀なサプライヤーを集め、直接日本で展示会を開くことで、双方の距離を一気に近づけることに成功しました。当初は出展者100社余りでスタートしましたが。その後、各方面からの強い後押しを得て、日本最大規模のOEM・ODM展示会へと発展を遂げました。
初開催からこれまで15年間の出展企業数は3000社を超え、バイヤーの来場者数は延べ9万9405人に上ります。AFFに出展する企業の対日輸出額の合計は日本の繊維製品輸入額の約20%を占めるほどにまでなりました。AFFは日本企業のニーズに応える身近な展示会として定着しており、中日繊維業界のさらなる交流を促す場として、これからもその存在感がさらに高まるでしょう。
14年にCFFからAFFに名称を変更しました。この背景には中国以外のアジア各国から出展の問い合わせが寄せられるようになったことがあります。今回展にはバングラデシュやインドなどから「中国系東南アジアメーカー」36社が出展します。日本の関心の高まりに応えるべく「中国繊維産業とチャイナ+1」と題したセミナーも開催予定です。
今後も優良なテキスタイル企業、技術力の高い企業の出展誘致に力を入れながら、東南アジア地域からの出展企業の拡大、特に「中国系東南アジア工場」の出展規模拡大にも力を入れたいと考えます。