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学生服アパレル大手/今入学商戦、手堅くMC校獲得/スポーツも増収に貢献

2017年04月18日 (火曜日)

 学生服アパレル大手4社の今入学商戦は、前年並みの制服モデルチェンジ(MC)校を手堅く獲得するとともに、スクールスポーツも採用校を伸ばした。

 大手4社の今入学商戦の結果は悪くない。菅公学生服(岡山市)は、「昨年よりもMC校の獲得が順調に進んだ」(尾﨑茂社長)。2013年から総合展示会を「スクールソリューションフェア」とし、異業種も交えながら学校支援の要素も強めてきたことがMC校の獲得拡大に寄与。さらに、学生服流通大手で昨年8月に日本メンモウから社名を変更した東京菅公学生服(東京都中央区)と一体となった企業運営が奏功し、首都圏でのMC校獲得が増加した。

 トンボ(岡山市)は、前年並みにMC校を確保した。前年に続き3月単月の売上高は過去最高を更新。スクランブル(短納期対応の追加サイズの発注)が3月後半に集中したが、「例年より少なかった」(近藤知之社長)ことでスムーズに制服を納品。新ブランド「イーストボーイ」の採用校も増えつつある。

 学生服アパレル大手、明石スクールユニフォームカンパニー(明石SUC、岡山県倉敷市)も、前年並みのMC校を獲得した。さらに、制服を供給していた学校を他社に取られる「喪失校が前年に比べ少なかった」(河合秀文社長)。ほぼ予定通りMC校を獲得したことで、スムーズに供給できた。

 瀧本(大阪府東大阪市)も、前年並みのMC校を獲得。「ミズノ」「カンゴール」の採用校ができつつあり、「ブランドの認知が少しずつ広がってきた」(高橋周作社長)。タブレット型多機能端末でコーディネートやデザイン変更をシミュレーションできるシステム「T―PIT(ティーピット)」の活用事例も、スポーツを含め増えてきた。

 学生服だけでなくスクールスポーツでも、アシックスの事業見直しの影響からそのパイを巡って各社、新規採用を伸ばした。明石SUCは、「デサント」の導入以降過去最大の100校以上の採用があり、累計では1400校を超えた。トンボも、「ヨネックス」をはじめスポーツ全体では200校以上の新規採用校を獲得。「来期が一番の勝負の年になる」(近藤社長)と、各社でシェア拡大に向けた動きが加速しそうだ。

 スポーツは来期も伸ばせる余地があるものの、学生服は「新規の採用校があっても生徒数の減少をカバーするのが難しい」(瀧本の高橋社長)と、売り上げ拡大が望みづらい状況になりつつある。来年、中・高の生徒数がさらに減ってくることから、08年のリーマン・ショック、15年の消費増税による駆け込み需要の反動に続き、「2~3年は踊り場になってくる」(明石SUCの河合社長)との見方を示す。

 一方で「地方創生が叫ばれる中で、学校も特色を出していく方向になっている」(菅公学生服の尾﨑社長)ことから、商機のつかみ方も変わりつつある。菅公学生服では昨年8月、子供たちの“生きる力”を育成する学校教育のサポート事業を本格化するため、「カンコー教育ソリューション研究協議会」を設立。「教育ソリューション事業を幅広く手掛け、軌道に乗せていきたい」(尾﨑社長)と、新たな視点から学生服市場の開拓を描く。