東レ合繊クラスター/素材開発さらに前進/売れ筋創出の力付く

2017年06月15日 (木曜日)

 東レ合繊クラスターによる素材開発が、さらに前進している。市場ニーズに合致した“売れ筋”素材を生み出す力が着実に付いてきたほか、市場にない新たな価値を提案しようとする機運も高まりを見せる。その成果は今日15日まで東京で開催中の総合展で、新開発のプリント加工(「ランダムドットプリント」)などとともに披露している。

 2004年の設立以来、日本ならではの高機能・高感性素材を創出してきた東レ合繊クラスター。マーケティング推進部会長を務める池田哲夫氏(小松精練社長)は「(開発素材の)完成度がすごく上がり、“売れ筋”を作る力が付いてきた」とし、今後は「市場にない新しい価値創出の追求にも力を入れる」と強調した。

 現在は、環境配慮型ストレッチの「ヴァーチャレックス」や麻調ポリエステルの「パリネ」といった素材が国内外で評価を集めているが、それらは顧客の声を聞きながら随時バージョンアップやブラッシュアップが図られており、総合展でも進化版を見ることができる。

 開催中の第8回「東レ合繊クラスター総合展」は、東京都渋谷区のスパイラルホールを会場に約400点の2次製品や長尺サンプルが並ぶ。テーマは「未来に似合う『せんい』」とし、「ファッション」「スポーツ」「ユニフォーム」「インテリア」の4分野のほか、「ライフスタイル」コーナーも設けている。

 新開発の素材として紹介しているのが、多彩なテキスタイルデザインを可能にするランダムドットプリント。染料設計技術と染色技術により、染料の粒子径を最適にコントロールし、微細なドット状にプリントすることを可能にした。このため染料が混ざることなく、個々の色を表現できる。

 スポーツウエアなどで紹介したが、通気性とUVカットを加味したトリコットにプリントを施すなど快適性(機能)と感性(デザイン性)を融合させた。そのほか、スポーツ分野では光沢感のあるコーティングと通気性を兼ね備えた商材も打ち出した。

 パリネなどをそろえたファッション分野では、ボリューム感を持ちながらフォルムが奇麗に見える素材を開発して提案。新設のライフスタイルコーナーでは、ナイロン100%のプランターなど市場にないインテリア雑貨を展示している。

 広報部会長の荒井由泰氏(ケイテー社長)は、北陸の景況は「先行きが不透明な状況が続いている」とした上で、「総合展や『ミラノ・ウニカ』などの展示会を通じて販売力を高めていきたい」と述べた。その一環として在庫リスクなどの機能も東レ合繊クラスターで担っていくと言う。