特集 オフィス&サービスウエア17秋冬(5)/素材編/より快適な付加価値素材を提案

2017年07月03日 (月曜日)

 レディースユニフォームウエアやサービスウエアに、より高いレベルでデザイン性と機能性の両立を求める声は年々、高まっている。素材メーカーは、ユニフォームに欠かせない耐久性を持ち、より動きやすく、快適で、イージーケア性に優れ、エコの観点にも対応した素材を開発・提案・供給し続け、レディースユニフォームウエアやサービスウエアを支えている。

〈「ココラック」が浸透/4テーマで機能性向上/東レ〉

 東レの機能製品事業部の4月からの新年度の商況は、レディースオフィスユニフォーム向け素材のリピートは前年を若干上回り、サービス向けは前年並みで推移する。

 レディースユニフォームに対しては、「FIT(着用時の快適性)」「LOOK(見た目の快適性)」「CARE(イージーケア性)」に「ECO(省エネルギー)」の四つのテーマでトータルに提案する素材群「ココラック」が浸透してきた。

 今期は糸ベースで見れば、快適なストレッチ性を持ち、しなやかな弾力性と流動感のあるドレープ性に優れる、新感覚のコンジュゲート素材「プルエラ」が好調に推移する。着用快適性と美しいシルエットと仕立て映えの良さを実現できることからジャケットやパンツ、スーツ系のアイテム向けでの引き合いが多い。

 レギュラーポリエステルとカチオン可染ポリエステルを高度なループ形状記憶加工技術と中空構造形成技術で加工した「マニフィーレ」は、高級梳毛の上質感と優れた発色性に加え、適度なストレッチ性とイージーケア性を持つことからスーツ系のアイテムで高い評価を得ている。

 サービス向けでは、ナノスケール加工技術を駆使した新しい防汚加工テキスタイル「テクノクリーン」が、ホール、介護士、看護師、コックなど幅広い業種に広がっている。汚れの付きにくさと落としやすさを両立し、洗濯時間が短縮できることから、環境対応の観点からも注目されている。

〈「イクスマックNEO」/ニット充実、需要拡大へ/帝人フロンティア〉

 帝人フロンティアは、高い遮熱性とソフトな風合いを持ち、吸汗速乾性にも優れる「イクスマックNEO」のニット素材を拡充し、18春夏のユニフォーム用素材としてワークウエアばかりでなく、サービスやレディース向けなど多用途での需要獲得を図る。

 6月に発表した「デルタ」シリーズの新素材、「デルタフリーモ」も、スポーツだけでなく一般衣料やユニフォーム、学生服などにも幅広く用途展開し、積極的に拡販を図る。

 2016年4月に投入したイクスマックNEOは、当初、織物主体の展開だったが、今春開かれた「18春夏ユニフォーム商品内見会」では、織物と並んで約15点のニット素材を提案した。ニット素材の打ち出しで、サービスやレディース向けのさまざまな用途への拡大を狙う。

 逆に同展で布帛素材を披露した「デュアルファイン」は、汗染みが目立ちにくく、蒸れにくさに対応し、織物の打ち出しで、シャツ用途などへの展開を図る。吸水拡散性や汗冷え防止、速乾性などの機能を備える「カラット」も柄数を増やし、用途拡大に取り組む。

 6月に発表したデルタフリーモは、緻密でフラットな表面と高いかさ高性を有し、物性、機能性、質感に優れる織・編み物「デルタ」の新シリーズ。新規開発の特殊4層編み地構造によって、肉厚でありながら軽量かさ高性とソフトな風合いを持つ、新しい質感のスエット素材となっている。同社の特殊機能素材との組み合わせで、さまざまな商品開発に対応できる。

〈「ミライト」を打ち出す/ジャージー素材の開発も強化/ニッケ〉

 ニッケはオフィスユニフォーム向けにウール・ポリエステル長繊維複合の偏芯螺旋(らせん)構造交撚糸「ニッケナガラガワ」を使ったテキスタイル「ミライト」を打ち出している。ウール混素材の強みである上質な表情や仕立て映えの良さなどを生かし、東京オリンピックに向けた制服更新需要掘り起こしを進める。

 ニッケは現在、首都圏を中心に警備や交通関連企業などへのワークを進めている。周年を迎える企業を対象に制服更新を働き掛けるほか、東京オリンピックに向けた制服更新需要の掘り起こしを進める。

 オフィス・ビジネスユニフォーム市場ではウール素材のシェア低下が続いていることから、ウールの上質感と合繊の機能性を併せ持つミライトを提案することでウールの良さを改めて打ち出す。原糸からの開発で新しいウール素材の開発にも力を入れている。

 オフィス・ビジネスユニフォームでも軽量性やイージーケアへのニーズが一段と高まった。このためジャージー素材の開発の重要性も増す。ニッケでは吸放湿性などに優れる機能素材「ニッケアクティブウール」の技術を応用したオフィス・ビジネスユニフォーム向けのジャージー素材の開発を進める。

 ナカヒロなどニッケグループの商社とも連携を強化する。ウール以外の素材ニーズにはグループ商社で対応するなどで、ニッケグループとしてのシェア拡大を進める。