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明石SUC/防災教育でプロジェクト始動/神戸学院大と産学連携へ

2017年07月05日 (水曜日)

 学生服製造大手の明石スクールユニフォームカンパニー(明石SUC、岡山県倉敷市)は、「明石SUCセーフティープロジェクト(ASP)」として防災教育や防災関連商品の開発を本格化する。その一環で、このほど、神戸学院大学(神戸市)と、防災教育普及のための商品開発の共同研究などを進める産学連携契約を結んだ。研究期間は今月1日から20年6月30日まで。学校に対して防災への啓発活動も進め、社会への貢献を目指す。

 柴田快三常務営業本部長は、東海地震や南海地震などの発生が想定されているにもかかわらず「学校による子供たちの防災に対する備えができているかというと、まだまだできていないのが実情」と指摘する。メーカーとして全国へ幅広いネットワークや学校とのつながりを持つ中で、その強みを生かしながら「制服を販売するだけでなく、子供たちを守るための教育や商品開発の必要性を感じていた」(柴田常務)ことからASPを始動する。

 神戸学院大学は日本で唯一、社会防災学科(前林清和教授)があり、防災に関する知見を持つ。被服技術やネットワークを生かし、大規模な調査能力を持つ明石SUCと連携することで、(1)防災教育プログラムの開発と普及(2)防災関連商品の開発(3)防災啓発活動の促進――の三つの柱を軸に、ASPの活動を具体化していく。

 (1)では、学校周辺地域の防災情報など収集し、防災教育のためのプログラムや教材開発を大学と共同で進める。

 (2)では、学生のアイデアを生かした開発や、異業種との連携による開発にも着手。加賀産業(名古屋市昭和区)と既に連携し、コンパクトに収納できる防災用ヘルメット「セーフメット」を学校向けに販売。中高生向けだが、小学生向けの商品化も予定する。通学時に着用する高視認ベストも商品化しており、防災に関連するさまざまな商品開発を加速する。

 (3)では、明石SUCのネットワークを通じて、全国の学校の教職員や関係者に対し、防災教材など活用したシンポジウム、講演会、ワークショップの開催などで防災への啓発活動を進める。

 柴田常務は「日本は災害大国だが、意外に備えができていない部分が多い。やれば今日からできることもある」と強調。企業ユニフォームを取り扱うアクティブチャレンジ部を通じて病院や介護施設などへも販路を広げる予定で、「社会へ寄与する活動によって魅力ある会社作りにもつながれば」と話す。