東邦テキスタイル/18秋冬は「スポーツミックス」/25日から東西でテキスタイル展

2017年07月20日 (木曜日)

 東邦テキスタイルは18秋冬素材として、“スポーツミックス”をコンセプトに“メランジ”“ウオーム”“バルキー”“シンク・エコ”“コンフォートストレッチ”に焦点を当てた紡績糸・ニット生地・機能中わたを提案する。同社のアクリル短繊維「ベスロン」が誕生60周年を迎えたことも併せ、帝人グループの紡績企業としての存在感を改めて打ち出す。25日からは東西でテキスタイル素材展を開催する。

 近年、アスレジャーやスポーティーカジュアルのトレンドがファッション全般に波及していることから、18秋冬はカジュアル感とスポーツテーストを融合させた素材を打ち出す。特に生地の表面感が重視される傾向が強まったことから、精紡交撚によるスラブ糸「バーネット」の混紡・交編素材などを訴求する。粗杢調のメランジにダブルニットで生地に立体感を持たせるなど工夫を凝らした。

 肉厚・ウオーム感のある素材ではアクリル・レーヨン混の吸湿発熱素材「ソリストヒート」や発熱機能アクリレート系繊維「サンバーナー」を打ち出す。特にソリストヒートは帝人フロンティアのポリトリメチレン・テレフタレート(PTT)繊維「ソロテックス」と交編や双糸使いすることでストレッチ性や独特の風合いも実現した。

 バルキー素材では「セリナ」シリーズを重点提案。ハイバルキーアクリルを綿やレーヨン、リヨセルと混紡することにより、収縮率の違いから染色加工段階でアクリルが中心部に偏移し、表面に綿やレーヨンが多く露出する。これによりかさ高性と綿やレーヨンリッチな風合いを可能にする。

 セリナシリーズでは新たに、村田機械の渦流精紡機「ボルテックス」で紡績したアクリル・リヨセル混素材「セリナ・ボルテックス」も開発した。ボルテックスの特徴であるドライタッチやハリ・コシ感、抗ピリング性などが特徴となる。

 シンク・エコとして再生ポリエステル「エコペット」紡績糸も重点に置く。2015年10月から帝人グループの紡績糸販売は東邦テキスタイルに集約された。主力のユニフォームや学販用途に加え、ファッション分野でも“サステイナビリティー”をコンセプトにエコペット紡績糸の存在感を高めることを狙う。

 テキスタイル展示会は大阪が25、26日に中之島フェステバルタワー・ウエスト(大阪市北区)の帝人フロンティア商談室、東京は8月8、9日にNBFコモディオ汐留(東京都港区)の帝人フロンティアショールームで開催する。