菅公学生服 スクールスポーツウエア/7月期は増収見通し/「ファイテン」など採用校拡大

2017年07月31日 (月曜日)

 菅公学生服(岡山市)のスクールスポーツウエアは、2017年7月期の売上高が前期比で増収となりそうだ。17年入学商戦で、「カンコー×ファイテン」や「リーボック」ブランドの採用校を堅調に伸ばした。

 17年入学商戦は、生徒減や市況の悪化で環境が良くないものの、一部のスポーツメーカーのスクール事業見直しの影響もあって、「小学校、中学校、高校とも例年より採用校を増やせた」(開発本部の田北浩之提案企画部長)。さらに、関東に加え、昨年8月に関西にもスポーツの専任担当者を置いたことで、地域密着で学校との関係を強化しつつあることが奏功した。

 ブランドでは「カンコー」を中心に、カンコー×ファイテン、リーボックの順に新規の採用校を獲得。機能性だけでなくデザイン性をここ数年強化してきた効果が表れ、高校へはブランドの採用率が高かった。業界ナンバーワンの透け防止機能をうたうスポーツウエア「ミエンヌ」は、約50校の採用があり順調に販売を伸ばした。

 来入学商戦に向けては、昨年の総合展「ソリューションフェア」で打ち出した新商品の販売を加速する。ファイテンでは切り替え素材に「アクアチタンⅩ30」の加工を施した商品を投入。リーボックでは“ベスト・フィットネス・ブランド”の要素を落とし込み、洗練したデザインのウエアを充実させており、「ブランドを認知してもらう活動を強める」(田北部長)。

 ミエンヌは、ハーフパンツ「ハーフレックス」とのセット提案を前面に出す。ハーフパンツはほとんどニット素材だが、同製品は2重織り素材を使う。物性がニットとほぼ同じでありながらも3分の1の軽さで、動きやすく、涼しいのが特長。

 8月1日に組織を改編して提案企画部を立ち上げ、スポーツだけでなく制服を含めたトータルでの提案も強める。ソリューションフェアや協賛する全国高等学校体育連盟を通じて、新たな販路開拓に取り組む。

 来年も一部メーカーで事業見直しが続くことから、「今年並みに物件が動く」(田北部長)見通し。学校へ「しっかりアプローチし、当社の姿勢や商品を理解してもらいながら、採用につなげる」と言う。