トンボ・スクールスポーツ事業/6月期は計画通り増収へ/昇華転写プリント広がる

2017年08月08日 (火曜日)

 トンボ(岡山市)のスクールスポーツ事業は2017年6月期、計画通り前期比で増収になりそうだ。17年入学商戦では中高を中心にスポーツブランド「ヨネックス」が100校以上に採用が決まったほか、自社ブランド「ビクトリー」も昇華転写プリントを活用したデザインで販売を伸ばした。今期もヨネックス、ビクトリーの双方で採用校を拡大しながら、増収を計画する。

 17年入学商戦はヨネックスの採用校が累計で800校を超えた。自社のビクトリーも昇華転写を活用したデザインへの引き合いが多く、「オリジナリティーを出したいという学校のニーズを捉えることができた」(橋本俊吾執行役員営業統括本部MD本部長兼スポーツMD部長)ことから、ヨネックスとビクトリー双方合わせて200校以上の採用校を獲得できた。

 新しいアイテムとして昨年打ち出した、ウオームアップウエアとしての「ピステスタイル」に着目した「ピストレ」も、軽くて防風性が高いといった機能や、昇華転写プリントとの組み合わせによる多彩なデザインから採用が増加した。マーチングウエアやチアウエアでは、学校内の部活動だけに限らず、学校外でもニーズのありそうな市場の開拓に取り組みつつある。

 今期も増収を計画する。来入学商戦に向けて、引き続きヨネックスはブランド力を生かして市場を広げるとともに、昨年ブランドロゴを刷新したビクトリーは、プロモーションやフォーラムを通じてブランド力を強める。

 昇華転写プリントは15年、主力の美咲工場(岡山県美咲町)に一貫加工ラインを設置。他社は協力工場を活用し、部分的なデザインにとどまる中、全面にプリントして大胆な柄を企画するなど「デザインの幅を広げ、トレンドを追うことができる」(橋本執行役員)強みを生かし、競争力を高める。