シーユーピー/シルエット、動きやすさ向上/「トランスポーター」で新商品

2017年08月15日 (火曜日)

 菅公学生服グループのシーユーピー(岡山市)はこのほど、運送業向けユニフォーム「トランスポーター」で、シルエットと動きやすさを最大限に向上させた新商品を投入した。両立が難しい機能を取り込むとともに、体へ負荷がかかりにくい素材の選定やパターン設計、デザインにこだわって開発した。

 新商品は、半袖ニットシャツが高耐久クールニット使いのFTK333と、迅速な動きに似合うスポーティーデザインのFTK334。ブルゾンが運転や荷物を運ぶときも動きやすくスタイリッシュなFTB326と、スポーティーな表情のFTB327。さらにノータックパンツのFTP103を加えた5アイテムとなる。

 シーンによってさまざまな姿勢を取る運送業向けに最適な機能を追求。ブルゾンとシャツは、「ハンドルを握る」「荷物を抱える」といった姿勢時に、最適になるよう袖が前向きに縫製され、さらに生地のストレッチ方向を体の動きに沿って変えることで作業中の疲労感を軽減する。

 パンツも、膝部分が縦方向に、太もも部分が横方向に伸びるよう、ストレッチ方向を変えることで、屈伸時のツッパリ感を軽減。多彩な工夫で、着る人の作業効率の向上につなげる。

〈17年7月期は減収見通し〉

 シーユーピーは2017年7月期、売上高が前期比約9%減の20億円強と減収になりそうだ。別注案件の減少と運送業向けユニフォーム「トランスポーター」の販売苦戦が響いた。今18年7月期は営業担当者の増員で、東京オフィスを通じた首都圏の市場開拓を強めることで、16年7月期並みの売上高22億円を目指す。

 田原正彦社長によると、17年7月期は、16年7月期に別注が拡大した反動もあって受注が低調だった。売上高に占める別注比率は5割から4割程度に低下した。運送業向けユニフォームも、17年7月期には、定番商品を中心に活発的に動いたことの反動があった。一方でここ数年減収傾向にあった介護向けユニフォーム「プロフィーリング」は積極的に新商品を投入したことが奏功し、売り上げが下げ止まった。ビルメンテナンス向けの「クレモ」は定番商品を中心に販売を伸ばした。

 今期は、営業担当者を増員し、代理店と同行するなどの動きを強めていくことで、市場の深掘りを進める。昨年、東京オフィスにショールームと商談スペースを設置し、企画機能も強化しており、田原社長は売り上げで前期に「落とした分をしっかり取り返す」と述べる。