新内外綿/「ボルテックス」版を開発/「テンセル」霜降り糸で

2017年08月21日 (月曜日)

 新内外綿は、村田機械の渦流精紡機「ボルテックス」で、精製セルロース繊維「テンセル」100%のメランジ糸(多色霜降り糸)を開発した。コンパクト精紡機で、綿100%のメランジ糸も商品化した。いずれも備蓄販売する。9月に大阪で、10月に東京で開く同社単独展で披露する。

 紡績子会社のナイガイテキスタイル(岐阜県海津市)にボルテックスを1台初導入し、昨年10月に稼働させた。今年2月に愛知県一宮市で開催された「ジャパン・ヤーン・フェア」で、同機で紡績した綿100%のメランジ糸を披露。9、10月の単独展では、テンセル100%のボルテックスメランジ糸も発表する。

 テンセル100%のメランジ糸としては、リング精紡機で作ったタイプを「ビスコチェント」ブランドで備蓄販売している。これにボルテックス紡績版が加わることになる。ビスコチェントはドレープ性があり過ぎると感じていたユーザーに注目されそうだ。グレー色を中心に、30、40、60番手糸を備蓄する。テンセル・綿混のボルテックスメランジ糸についても、同様の品ぞろえで備蓄する方針。

 コンパクト精紡機によるメランジ糸は、協力工場で生産する。毛羽の少なさを求めるユーザーに対応するのが狙いで、これについても備蓄販売する。

 これらの糸を披露する大阪の単独展は、9月14、15日にシキボウビル(大阪市中央区)で、東京の単独展は、10月12、13日に同社東京オフィス(東京都渋谷区)で開催する。11月8、9日に金沢市で開催される「北陸ヤーンフェア」にも初出展する。