日清紡テキスタイル/インドネシアの染色品質高める/ブラジルは新種糸 拡販

2017年09月05日 (火曜日)

 日清紡テキスタイルは、インドネシアの染色加工子会社、日清紡インドネシアの品質向上に力を入れる。ブラジルの紡績子会社では、村田機械の渦流紡機「ボルテックス」で紡いだ純綿ニット糸の拡販を図る。

 同社は、紡織子会社のニカワテキスタイルインダストリーと染色加工の日清紡インドネシアをインドネシアに持ち、織物を一貫生産している。生産した生地の80%は日本向けで、残りがインドネシア国内や第三国向け。日本向けは「そう悪くない」(日清紡テキスタイルの馬場一訓社長)ものの、拡大を狙っているその他向けが計画通りには増えていない。

 特に欧州向けの拡大を狙うには日清紡インドネシアの染色品質のさらなる向上が必要だとし、それに取り組む。紡織を担うニカワテキスタイルは、品質は確立されているため一段のコストダウンを図る。

 30、40番手のニットコーマ糸を中心に紡績するブラジルの子会社、ブラジル日清紡はボルテックス機を2015年に1台導入し、純綿ニットを商品化した。これまでの試験販売で毛羽の少なさなどが評価されたため、本格展開に入る。同国の同業他社もボルテックス機を導入しているが、生産品種はレーヨン混が多いという。