菅公学生服/“学校支援”事業強める/ビジネスモデル構築へ

2017年09月06日 (水曜日)

 学生服製造最大手の菅公学生服(岡山市)の尾﨑茂社長は、昨年立ち上げたカンコー教育ソリューション研究協議会を通じた学校教育のサポート事業について、約10校の学校との取り組みが進んでおり「早く軌道に乗せていきたい」と話した。これまで展開してきた「カンコードリームプロジェクト」なども含めて「スケールの大きなものに発展させていければ」と述べ、学校支援を前面に出しながら新たなビジネスモデルの構築につなげる。

 昨年8月、未来を担う子供たちの“生きる力”を育成する学校教育のサポート事業を本格化するため、「カンコー教育ソリューション研究協議会」を立ち上げた。私学を中心に約10校との取り組みが既に進み、「経営の活性化やキャリア教育など多くの学校が抱える悩みを、われわれとしてどう支援できるかを考える」(尾﨑社長)と言う。

 学校を支援することによって「結果的に制服のモデルチェンジにつながる可能性もあるが、それとは切り離して何ができるか」を追求する。2020年には学習指導要領の改訂もあり、学校が直面する課題も増えてくる可能性がある。

 これまでの子供たちの未来を応援するドリームプロジェクトや、学校や教師の教育現場での課題解決を支援するプロジェクト「カンコーマナビプロジェクト」も含めて、学校への全面的な支援を模索する。自社だけでは支援できない場合は、他社とも連携しながらビジネスモデルの構築を進めていく。

 そのことを踏まえ、10月から11月にかけて東京・大阪・名古屋・福岡で開く総合展示会「カンコーソリューションフェア」では、「新しい商品を見せることはもちろん、学校支援のソリューションをもっと前面に出した内容にする」考えを示す。まだまだ手探りの部分も多いが、「事業をしっかり成長させていく」と意欲を見せる。

〈7月期は計画通り増収へ〉

 菅公学生服の2017年7月期決算は、学生服のモデルチェンジ校の獲得が順調に推移したことに加え体育衣料の市場シェア拡大などで、売上高が期初計画通り350億円(前期342億円)と、増収になりそうだ。