日本市場へ再攻勢/「AFF・東京2017」プレビュー(上)

2017年09月25日 (月曜日)

 日本最大級の繊維・アパレルOEM/ODM展示会「AFF・東京2017」(主催=AFF、日中経済貿易センター)が27日から29日までの3日間、東京・池袋のサンシャインシティ文化会館で開かれる。出展する429社から主な企業を紹介する。

〈ボトムと厚手衣類/中和紡織(カンボジア)〉

 南通中和紡織服装集団は傘下に9社を擁す。年間輸出額は4億ドル、年産400万着。今回はカンボジア子会社2社が出展する。1社はボトム生産10ライン、月産10万~15万本。もう1社は厚物衣類生産15ライン、月産15万~20万着。今回展では、両社で生産するパンツと、毛製コート、綿製衣類、ダウンウエアを出展する。

〈紡毛織物の専業/張家港市澳洋ジ絨〉

 紡績から織布、染色整理加工まで紡毛織物を一貫で手掛ける。アンゴラ、モヘア素材使いなどコート地、制服地など高級紡毛織物を生産する。ユニフォームは中国の警察や航空業界向けが主体。一般衣料では、ダブルフェース素材が中国市場で高いシェアを持つ。売上高は2・5億元。日本向けは約6千万元。紡毛織物などを紳士・婦人・子供服向けとして紹介する。

〈キャラクター子供服/イ坊大澤進出口〉

 キャラクター物を強みとする。日本向けに特化し、カットソーの子供服から紳士、婦人服などを手掛ける。年商は1300万ドル。自社2、協力5工場で著名キャラクターのTシャツ、トレーナー、パンツ、パジャマ、ベビー服などを生産する。7工場の従業員は合わせて800人強。アンパンマンやスターウォーズ、ディズニーなどのアニメキャラクターあしらった子供服を中心に紹介する。

〈バングラに工場進出/江蘇業勤服飾〉

 前身は江蘇省の外資合弁企業として初上場の江蘇三友集団。2015年にアパレル事業を分離、江蘇業勤服飾としてスタートした。バングラデシュで今年末に千人規模の縫製工場を完成させる予定。従業員は2千人、年産1千万セット。国際的に著名な高級婦人服ブランドのOEM・ODMが主力だ。各種素材使い紳士・婦人シャツコート、ワンピースを紹介する。

〈ミャンマーで婦人服/南通弘業進出口〉

 親会社は、蘇州蘇豪控股集団傘下の江蘇弘業集団。南通の工場では布帛シャツ、ジャケット、ボトム、コート、2014年設立のミャンマー第1工場は350人体制、16年設立の第2工場は千人体制で布帛シャツとボトム、ジャケット、綿製衣類を生産する。南通では小ロット・短納期に対応、ミャンマーでは大ロットに対応する。日本向け取扱高は1千万ドル。

〈価格競争力向上へ/安徽省服装進出口〉

 主な生産品は紳士カジュアルで、子供服や婦人服も手掛ける。自社工場は3万平方メートル強。傘下に貿易、布帛・ニット製衣類工場など16社を有す。輸出額は3億ドルで、中国紡織品上位100社に数えられる。2017年の対日輸出は3500万ドルの見通し。このうち5%は4年前に設立したカンボジア工場産。同工場は現在年産500万着でボリュームゾーンの重要な生産基地。

〈ミャンマー製前面に南通賽暉国際貿易〉

 ICTの活用、CADシステムや全自動型CAM、自動ハンガーシステムなどを導入、精度の高い業務管理を行っている。年産800万着、売り上げは3千万ドルで対日輸出が85%を占める。2015年にミャンマー工場を設立。現在16の生産ラインでニット、布帛製衣類を生産。八つの自動ハンガーシステムを導入し、コストパフォーマンスの高い製品を供給する。

〈一貫でニット製品/高密市偉華美制衣〉

 編み、染色、縫製を一貫で手掛ける。各種ニーズに応えるために日本やイタリアから最先端の設備を導入した。2016年の日本向け取扱高は650万着、1100万ドル。強みは青島空港から60キロ、青島港から80キロの距離にあり、貿易が便利な点。昇華プリント製品、成形編みのニット製スポーツウエア、ジャカード、無縫製ニットインナーなどを紹介する。

〈欧米セーターが主力/威海倍佳貿易〉

 セーター専門の貿易会社。顧客の中心は欧米ブランドで、同輸出量は毎年数百万枚で業界でも屈指の規模。デザイン部門とサンプルルームを有し、英国、フランス、イタリア、スペイン、米国などに営業拠点を構える。主な顧客はZARA、アマゾンなど。2016年の取扱高は1300万着、1億ドル。日本市場を今後の重要開拓市場と位置付け、現在拠点設立を準備中だ。

〈機能性ニット製品/青島鈞昌商務〉

 ニット製インナー・アウターの輸出を主業務とする。機能素材に力を入れており、吸水速乾、吸湿発熱、UVカット、抗菌防臭、防蚊、保湿、接触冷感、防汚などの機能素材をこれまで開発してきた。2016年12月の設立以来、日本向けに特化し、機能素材や後加工で特徴が明確な機能性インナー・アウターを生み出している。初出展の今回、開発力をアピールする。