付加価値追求で関係強化/今日まで「AFF・東京」
2017年09月29日 (金曜日)
2日目(28日)の「AFF・東京2017」(東京池袋・サンシャインシティ文化会館で今日まで)は雨が降ったり止んだりであいにくの天候となったにもかかわらず、午前中から活発に商談を交わす姿が見られ、盛況ぶりは前回の東京展より明らかに増した。出展企業の付加価値訴求がさまざまだ。
ベルベット使い、レースや花柄プリントなど2次加工を施したサンプルを数多く披露する寧波錦源服飾。いずれも日本で今秋冬・来春夏の製品企画として、しばしば目にするトレンド商材だ。長年の対日ビジネス実績を持つ趙正秀社長は、8年前に独立して同社を立ち上げた。
欧米、日本のトレンドリサーチを月ごとに行うほか、自社縫製工場2社と協力工場、2次加工背景や素材開発パートナーとともにODMの企画提案力向上に力を入れている。
同時に1型100点から対応する小ロットや広州生地市場調達素材を用いて20日程度で納める短納期対応など、対日製品OEM/ODMの機能を高めている。
ユニフォームアパレルや商社向けにポロシャツ、Tシャツ、パーカなどカットソーを生産するイ坊沢潤服飾の自社工場には200人が働くが、7年前には500人だったものが半分以下になっている。人員確保難が最大の理由。
供給安定性を確保するために取り組んできたのが自動化投資で、CADを使った効率的な自動裁断機の活用は「ごく当たり前の対応」。13年からは、縫製パーツを各ラインに搬送するハンガーシステムも使用する。
今年は生産・納期を管理するシステムを導入。同システムを開発した山東京帝軟体と共同出展している。生地、付属品、検査、裁断、縫製数など各工程の生産状況をオーダーごとに把握できるクラウドシステムで、取引先と共有できる生産の可視化によって、さらなる効率化を目指す。