チャイナナウ/素材企業のAFF出展増やす

2017年09月29日 (金曜日)

 今日29日まで東京・池袋のサンシャインシティ文化会館(東京都豊島区)で「AFF・東京2017」が開かれている。同展を運営する中紡広告展覧の孫暁明総経理に今回展の印象と次回以降の方向性を聞いた。

  ――初日(27日)の印象はいかがでしたか。

 初日の来場者は1716人で、前回の東京展から大きく増えました。対日繊維輸出はこの数年減少傾向でしたが、2017年1~7月累計は去年並みで下げ止まっています。中国生産への回帰現象を象徴しているでしょう。

  ――ごく当たり前に日本語で商談が交わされ、各ブースの構成も回を重ねるごとに訴求力が高まっています。

 人件費と原材料コストの上昇を中心に出展企業は困難に直面していますが、それでも全世界の繊維加工量の半分を中国が担う状況は変わりません。そうしたサプライチェーンの整備を通じて専門性を高めてきました。

 昨年に比べ、出展企業は20社ほど増えたほか、ASEAN地域やバングラデシュなど国外に工場を持つ出展企業が今回は過去最多の50社超となっています。商談は中国人が日本語で対応し、「中国企業によるASEAN地域でのモノ作りを発信」するもので、こうした商談への姿勢は両国関係の深さを示すものでしょう。来場者の助けになると思います。前回の東京展よりも来場者が増えると見込んでいます。

  ――来場者が見やすくする工夫は。

 ニットは4階に集約するなど製品カテゴリーごとのゾーン分けとバランスは従来に増して徹底しました。7割がリピーターで3割が新規出展ですが、企業の規模や各社の製品・技術が持つ特徴を分析し日本語対応の可否、ブース構成へのアドバイスなど出展企業の“質”を維持する作業を地道に積み重ねています。

  ――次回展以降の方向性は。

 来年の東京展は出展企業の構成を調整するつもりです。まずは、素材の割合を増やすこと。来場者へのアンケートでは、8割以上が素材に対する関心を示しており、縫製関連企業とともに中国の素材背景を示すことで、来場者のサプライチェーン構築により貢献する展示会にできるでしょう。東京展の会場には余地があるので、規模の拡大にも取り組みたいと考えています。