ダイワボウノイ/防虫加工の販路開拓に力/練り込みで受注拡大図る

2017年11月17日 (金曜日)

 ダイワボウノイは、防虫加工素材「モスキュート」の新たな販路開拓に力を入れる。

 モスキュートは、虫が嫌う薬剤の成分を繊維に固着させることで防虫効果を得る後加工。薬剤は欧州のメーカーから購入し、繊維に成分を固着させる同社独自の技術によって繊維製品向けのオリジナル加工として展開している。エコテックス認証を取得することで人体への安全性も実証済み。

 これまで、寝具製品、アウトドアウエア、カジュアル衣料用の後加工素材での販売が中心だった。薬剤を繊維に練り込んで、洗濯耐性を高めた防虫ファイバーを新たに開発中。商品化できれば、リビング・寝装分野、産業資材分野で受注拡大が見込めるという。

 練り込みに際しては独自の機能性マスターバッチ製造技術「マジカルアシスト」を活用する。原料としてはポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロンなどの合成繊維を想定する。

 久保昌彦国際開発部長は「夏の長期化や国境を越えて人が往来するようになり虫による感染症リスクは高まりつつある」とし、「今後、衣服だけでなくペット用品や宿泊施設向けなどさまざまな分野で防虫需要が拡大する可能性がある」と期待する。