「上海テックス」開幕/日系が高度化支援提案/機械から材料・サービスまで

2017年11月28日 (火曜日)

 【上海支局】繊維機械の国際展示会「第18回上海国際紡織工業展覧会(上海テックス2017)」が27日、上海新国際博覧センターで開幕した。展示面積は10万3500平方メートル、出展者数は1200社で、ともに前回の2015年展並み。その中で、10社を超える日系企業が顧客の高度化を支援する機械から原材料、サービスを訴求している。会期は30日まで。

 村田機械は、高品質と高生産性、省人化を実現し、顧客の差別化をバックアップする自動ワインダーと渦流精紡機「ボルテックス」、機械の保守・メンテナンスのサポートシステムを訴求している。

 自動ワインダーは、ローカル綿紡績への販売が堅調に推移する。人件費高騰により、勝ち組が自動機による省人化を進めていることが追い風になっている。一方、昨年から大幅に伸長していたボルテックスは、主要顧客のレーヨン紡績企業が利益率の低迷に苦しむ中、設備投資を控えている影響で、販売が鈍化している。

 化繊ノズル製作所は、精密加工技術を生かし、高付加価値糸を生産できるノズルを前面に打ち出している。

 主力の複合紡糸用ノズルの販売は、15年をピークに落ち着いているが、今後の中国市場の高度化の進展でさらなる商機の拡大が見込まれる。今回展でも、海島型、割繊型、芯鞘型などさまざまなタイプのラインアップを紹介している。