日本繊維製品消費科学会/ビジネス価値創出を紹介/特殊ユニフォームで講座

2018年02月14日 (水曜日)

 日本繊維製品消費科学会は9日、大阪市北区のドーンセンターで、「特殊ユニフォームの開発とビジネス価値の創出」というテーマで「第31回消費科学講座」を開いた。大学や素材・スポーツメーカー、商社などの関係者約50人が参加、特殊ユニフォーム分野の開発秘話や価値を生み出す取り組みについて熱心に耳を傾けた。

 話題の電動ファン(EF)付きウエア「空調服」では、空調服(東京都板橋区)の市ヶ谷弘司会長が開発までの苦労を紹介。現状、空調服の不良率は0・024%であり、リピート率が99%と建設業を中心に需要が急激に伸びていることを説明した。市ヶ谷会長は、「ローテクは思い付くのが大変で、まねるのは簡単」と、他社もEFウエアを販売する状況にあるが、「新規特許とサブマリン特許戦術で対応していきたい」と話した。

 帝人は「スマート消防服」による熱中症リスクの予知について解説。消防活動での各種データをセンシングし、そのデータを分析することで、警報や通知する安全ソリューションの提案を展開の計画にも触れた。

 菅公学生服(岡山市)は学生服の歴史を振り返るとともに、「生徒たちの気的好奇心をくすぐる制服とキャリア教育」や、「性差を気にせず着用できる制服」など、最新の制服事情を分かりやすく説明した。

 ほかにもミドリ安全(東京都渋谷区)が「食品工場の異物混入対策ユニフォーム」、ユニチカガーメンテック(大阪府貝塚市)が「作業服・防護服に求められる機能性とその評価方法」、アシックス・スポーツ工学研究所が「安全靴/ワーキングシューズ」について、それぞれ変遷や現状について解説した。

 東京でも今月23日に日本女子大学新泉山館(東京都文京区)で開かれる予定で、参加費は会員が9千~1万3千円、非会員が3千~1万7千円。参加には事前申し込みが必要。詳細の問い合わせ、申し込みは同学会のウェブサイトか事務局(電話06・6358・1441)まで。