豊島/プリント柄商材が広がる/春夏衣料で採用相次ぐ

2018年03月26日 (月曜日)

 豊島が製品OEM/ODMの付加価値提案で、ミュルーズ染織美術館が収蔵するプリント柄を使った企画の取り組み先を広げている。3月に入り、春夏衣料の3ブランドでの採用実績を発表した。柄物布帛が婦人衣料のトレンドとなる中、同商材が販路拡大や取り組みの深掘りにつながっている。

 同美術館は室内装飾・服飾のデザイン画や染色見本を中心に、世界中の染色資料およそ600万点を収蔵する。西川産業がマスターライセンスを持ち、豊島はアパレル、ストール、傘、ハンカチ、かばん、袋物類で同社と13年にサブライセンス契約を締結。製品ビジネスの付加価値提案に活用している。3月に入り新規、継続を含め3ブランドとの取り組みを18春物衣料で発表した。豊島によると、これまでに21ブランドが同商材を採用しているという。

 SPAのバロックジャパンリミテッドは、同社の「リエンダ」ブランドで初めて採用した。1日に発売したパフスリーブブラウスやVネックワンピースに同美術館が収蔵する花柄が使用した。

 オンワード樫山はライフスタイルブランド「エニィファム」でレディース、キッズ、雑貨商品を企画した。共通の花柄を使っておそろいのコーディネートができるようにしている。

 スタイルフォース(神戸市)は大人の女性向けブランド「オペーク ドット クリップ」で26日に発売するスカート、ワンピースでビンテージ調花柄を採用。夏物でもペイズリー柄を使用したサマードレスを発売予定という。

 婦人中・軽衣料では布帛が良好な動きを示し、中でも無地素材から装飾性の高い柄物へトレンドが移る。付加価値品提案の中で、豊富な染色資料を持つ同商材で取り組みが広がっている。